薫-再会-

(プロローグ)

 剣心への人誅を下す際に薫を拉致した縁は、剣心への復讐の念から薫を陵辱する。
 しかし、想いを募らせる姉の姿を薫と重ねていた縁は、いつのまにか薫の事を一人の女性として愛してしまっていた。
 縁の一途な想いに流されるように、薫も縁を受け入れてしまい、二人は終りが来る事をしりつつ身体を重ねた。

 そして対決の時…

 縁は当初の目的である人誅ではなく、薫を本当に手に入れる為に剣心との最後の闘いに赴く。
 剣心を愛しつつも縁を受け入れてしまった薫は、その後姿を複雑な心境で見送った。

 そして対決は剣心の勝利という形で決着する…

 縁は二人の前から姿を消し、薫もまた愛する剣心の元へと帰っていく。

 全てが終ったように思えた。
 薫の中でも、縁との事は過去の事として整理され、今は剣心との祝言を控えている。

 だが、まだ終った訳ではなかった…

 祝言を間近に控えた薫の前に、縁が再び姿を見せる。

 再会した縁の素直な瞳に、薫は縁が立ち直りつつある事を感じて安堵したが、
 それと同時にあの時の縁の言葉が思い起こされた…

『普通に生きていれば・・・抜刀斎より先に、お前に出会えたかもしれないナ・・・』

 そして、その後に飲み込んだ縁の言葉。
 それは彼の表情から読み取れた、薫の心へだけ届いた言葉。

『お前を…愛してイる』

 縁は何の為に再び薫の前に姿を現したのか?
 間近に迫った剣心と薫の祝言はどうなるのか?


 剣心と薫と縁、三人の複雑な想いが絡み合い、物語は展開していく…

<本編へと続く>