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夏を過ぎて第一話
「夏の日」



生まれた時から幼馴染の勇次と美咲
美咲が隣にいるのが当たり前だった・・・
勇次が隣にいるのが当たり前だった・・・
だが今は・・・・・
----- 1 -----
 高校2年の夏休み。
 森山勇次自分のは部屋に、一人の女の子を招き入れた。この部屋に母親を除いて、女の子が入ったのは彼女が二人目だった。
 その女の子の名は、宮部美由紀。勇次や美咲と同じ高校に通う1年生である。
 入学して直に勇次に一目惚れし、積極的な美由紀は直にアプローチをかけ始め、二人は急速に接近していった。
 エアコンの無い勇次の部屋の窓は開け放たれ、その向こうには幼馴染の遠藤美咲の部屋が見える。
 二人の家はかなり密接に建てられており、手を伸ばせば開いての窓に届く距離だ。その窓は閉められており、どうやら美咲は外出中らしかった。
「適当に座ってよ」
 美咲の不在に安心し、扇風機のスイッチを入れながら、扉の前に立つ美由紀を促した。
「うん。熱いね、上着脱いじゃっていい?」
「あ、ああ」
 勇次の返事を待たずに、美由紀は薄手のカットソーを脱いでしまう。その下には赤いノースリーブを身につけていた。
 とりとめも無い会話が続く。今日見た映画の話、お気に入りのバンドの話。
 そんな会話が途切れがちになり、二人は自然と唇を重ねていった。
 抱き合い、キスする二人の姿が、図書館での勉強を終え、部屋に帰って来た美咲の目に飛び込んできた。
 あわてて窓の下にしゃがみ込む美咲。部屋を後にしようと思ったが、二人の事が気になり、そっと少しだけ窓を開けて、二人の様子に耳をそばだてる。
「・・・いい?」
「・・・・うん」
 それっきり二人の言葉が無くなり、美咲は少しだけ顔を上げて、窓越しに勇次の部屋を覗いた。
 美咲の部屋からは、勇次のベッドが丸見えの位置に有る。
 シンプルなパイプベッドに上で、勇次が女の子の服を脱がせていた。
(!!!)
 衝撃的な映像に、美咲の身体は硬直し、二人の姿から瞳を逸らせない。
 二人が付き合い始めていた事を、美咲は知らなかった。
 勇次も、別に付き合っている気は無かったかもしれないが、自分を好いてくれている美由紀に対して、悪い気はしなかったし、美由紀は積極的だった。
 年頃の男の子である、目の前に魅力的な女の子がいて、その子が自分を求めてくれば、勇次としても応えないわけにはいかない。
 心の底では美咲に対する淡い想いが有ったが、目の前の魅力的な美由紀の身体が、それに勝っていた。
 ベッドの上で絡みあう、勇次と美由紀。
 結局、美咲は最後まで二人から、目を離せずに覗いていた。
(勇クン・・・・・・・)
 情事を終えて、抱き合っている二人を見ている美咲の瞳から、一滴の涙が零れ落ちた・・・
 この瞬間、幼馴染としての二人の間に、決定的な亀裂が生まれた。
----- 2 ----
 それから1週間後、美咲は友達に誘われるままに、夏の海へとやって来ていた。
「ねぇ、来て良かったでしょ♪」
「・・う、うん」
 はしゃぐ友達とは対照的に、美咲の表情は暗い。
「もう・・!、そんな顔してちゃ、ナンパされないよ!」
「ナンパなんて・・・私・・・」
 友達達がナンパされている間、美咲は一人、パラソルの下で海を眺めていた。
「彼女、一人?」
 そんな美咲に声をかけて来たのが、平野高志だった。
 高志は大学の2年生で、学校内ではナンバー1のプレイボーイで通っており、この日もナンパ目当てで海に来ていた。
 引き締まった褐色の肌、爽やかな笑顔と、巧みな会話が美咲の心を解きほぐし、自然と二人の会話が弾む。
 美咲は勇次に対する気持ちを忘れて、自分に優しくしてくれる高志に、次第に引かれていった。
「へえ・・・失恋しちゃったんだ・・・」
「ええ・・・」
 すっかり打ち解けた美咲は、幼馴染に失恋したと、高志に打ち明ける。
「美咲ちゃん、こんなにカワイイのに、もったいない事するヤツだなぁ」
「そんな・・・・」
 いつの間にか、高志は美咲の手を握り締め、その細い肩に腕を回している。
「じゃぁ・・・俺と付き合っちゃわない?」
「でも・・・私・・・」
「俺なら、美咲ちゃんを悲しませたりしないよ」
 美咲の心が揺れる。
(勇次は・・・他の女の子と・・・・)
 早く勇次の事を忘れなければいけない、そんな思いが、高志の言葉に美咲を頷かせる。
「ホント?、嬉しいなぁ」
「・・・・私で良ければ・・・」
「もちろん!」
 高志の言葉に、はにかんだ笑顔を見せる美咲。
 美咲は友達には「先に帰るから」と言って、高志と二人で人気の無い岩場へとやって来ていた。
 海に沈みかける夕日を眺めながら、肩を寄せる二人。
 高志の手が美咲の顔に伸びて、そっと唇を奪う。
(・・・!!)
 戸惑いながらも、美咲は高志の唇を受け入れ、その背中に両腕をまわす。
 唇を離し、高志が優しく微笑みながら、美咲に囁く。
「・・・いい?」
「え?・・そんな・・・・」
 躊躇する美咲を無視して、高志の手はその身体を弄り、巧みに美咲を刺激していく。
(だめぇ・・・こんな所で・・・!)
 気が付いた時には、ビキニの水着の上はずらされて、白いバストが露にされていた。
 高志はその先端に舌を這わせながら、美咲の股間に手を滑り込ませて、水着の上からヴァギナを擦る。
(あ・・・だめ・・・)
 自慰の経験も少なく、未開発の美咲の身体は、初めての快感に戸惑いながらも、敏感な反応を見せて高志を喜ばせる。
 くちゅくちゅ・・・
 既に乾いていたはずの水着が、巧みな愛撫に再び湿り始め、高志の指先の動きに合わせて水音を立てる。
(やだ・・・スゴイ・・・感じちゃう・・・・)
 高志の指が水着をずらして、直接ヴァギナの上に滑り込み、濡れた恥毛を掻き分けて、クリトリスを探し当てる。
「あっ!、ひゃぁんっ・・・・!」
 最も敏感な部分を刺激されて、美咲は思わず大きな声を上げてしまう。
 慌てて自分の口を塞ぐが、指の隙間を縫って、甘い喘ぎが漏れる。
「んっ・・・んんっ・・・・あっ・・・・はぁっ・・・・あんっ・・・」
 高志の指先が生み出す甘い快感に、美咲の理性は溶け落ちて、高志の愛撫にその身を預けていた。
「あんっ・・・だめぇ・・・、高志さん・・・私・・・怖い・・・・んんっ・・・・!」
「ひょっとして・・・初めてかい?」
「・・・・・・」
 美咲は無言で、高志の言葉に力無く頷く。
《バージンかよ・・・ラッキーだぜ!》
 表面上は、好青年の仮面を付けたまま、高志は心の中で妖しい笑みを浮かべる。
「大丈夫・・・俺にまかせて、・・・ね?」
 その優しい微笑みに流されて、美咲は高志に言われるがままに、岩場に両手をついて、お尻を高く上げて高志を待つ。
 高志は美咲の水着の下を、膝下まで降ろし、自慢のペニスを美咲のヴァギナに当てた。
《最初だけは・・・優しくしてやるよ・・・美咲チャン》
 指で美咲のラビアを割り開き、露になった膣口に、高志はペニスをゆっくりと埋没させていく。
「んっ・・・・あっ!、・・・・・くぅっ!!」
 半分ほど挿入した所で、高志は一旦挿入を止め、クリトリスを愛撫しながら、美咲の身体が落ち付くのを待つ。
 美咲の身体から力が抜けていくのを感じて、高志は愛撫を続けながら、再び挿入を再開した。
「んんっ!!・・・・はぁっ!、あああんっ!!!」
「全部入ったよ」
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・、はい・・・高志さんの・・・感じます・・・・」
「動くよ」
 美咲の返事を待たずに、高志はゆっくりとした抽送を始める。
 愛撫と同じに行われる、あくまでも優しいその抽送に、美咲は自分の事を思ってくれているのだと、大きな勘違いをしてしまう。
 高志は只、美咲をペットとして手に入れたいだけだった。
 他にも女は数人おり、その中の一人として、美咲を手に入れたいだけなのだ・・・
 高志の行動を優しさと勘違いした美咲の身体は、次第に高志を受け入れ始め、その抽送から甘い快感を生み出し始める。
「ん・・・あっ・・・・はんっ・・・・ああっ・・・・!」
「良くなってきたかい・・・?」
「は、はい・・・んっ・・・・、何だか・・・・身体が痺れて・・・・気持ち良いみたい・・・・あんっ!」
 高志は巧みに強弱を付けながら、少しづつ抽送のスピードを増し、美咲のヴァギナを貫く。
 高志の腰がぶつかる度に、美咲のお尻の肉が波打ち、形の良い胸が揺れ、綺麗な髪が乱れる。
「あっ、あっ・・・はぁんっ!!、だめぇ・・・!、おかしくなっちゃうっ!!」
 抽送の勢いが更に増し、高志は激しく腰を打ちつける。
「だめっ!、変になるよぉ・・・!、あっ、あっ、あっ・・・・来るっ、何か来るのっ・・・・!!」
 美咲の絶頂が近い事を知り、高志は激しく抽送しながら、頃合を見てクリトリスを強く摘む。
「きゃうんっ!!、あっ、ああっ、だめだめっ!、・・・・はあぁぁぁぁぁっっ!!」
 背中を大きく反らして、美咲は達した。
「大丈夫?」
「は、はい・・・・」
 行為が終った後、高志は美咲を優しく抱き締め、絶頂の余韻に震えている美咲に、そっと口付ける。
「でも・・・あの・・・・高志さんは・・・・その・・・・」
 美咲は高志が射精していない事を知って、申し訳無さそうに俯く。
「俺は良いよ・・・それとも、美咲ちゃんが口でしてくれるかな?」
「え・・・は、はい・・・・」
 冗談半分で言った高志は、美咲の以外な応えに驚きを見せつつも、内心は密かに美咲の従順さを喜んでいた。
 早速、美咲にフェラチオをさる。
 高志は自分の股間に顔を埋めている少女の髪を撫でながら、今後の調教方法を思い描いていた。
《まったく、掘り出し物だぜ・・・たっぷりと仕込んでやるからな・・・・美咲チャン》
 高志の本当の思いなど知らず、美咲は熱心に初めての奉仕を続けていた・・・
The next time, an expectation to ask for・・・


夏を過ぎて第ニ話
「従順」



海で出会った高志にバージンを捧げた美咲

経験の浅い美咲は、それが普通だと思い、高志の指示に素直に従う・・・

----- 1 -----

 その日も、美咲は弾む足取で高志の待つ部屋へと急いでいた。
 最近は外でデートしてくれないのが少し不満だったが、高志に愛してもらえるなら・・・それも良いかと思ってしまう。
 今日も高志が好みそうな衣服と下着を身に着け、高志との甘いセックスに期待しながら向かっていた。

----- 2 -----

 膝の上に乗せた美咲の首筋に唇を這わせながら、高志はスカートの中へと手を潜り込ませていく。
 ショーツの上からヴァギナを指でなぞり、クリトリスを指先に引っ掛けるようにして弾く。
「気持ち良いかい?」
 高志の問いかけに、美咲は無言で何度も頷き返す。
 高志が指を動かす度に、美咲のスカートが波打つ、同時に白いノースリーブの胸も揺れている。
 ゆっくりと高志の手がノースリーブの裾から潜り込み、美咲の形の良い胸を揉み始めた。

 海で美咲の処女を奪って以降、高志は美咲を連日の様に自宅のマンションに呼び出しては、時間をかけてゆっくりと美咲の身体を開発していった。
 美咲が感じやすい体質だったのか、それとも二人の身体の相性が良いのか、高志に抱かれる度に、美咲は身体の感度が良くなっていく。
 それと同時にセックスに対する興味も深まって来たのか、高志に指示に素直に従って、その若い身体を高志に差し出していた。

「はぁんっ・・・・ああっ・・・・あんっ・・・!」
 膝の上に乗せられた美咲は、背後の高志に身体を預けて、高志の手から生み出される快感に肩を震わせている。
 細く長い睫毛が揺れ、小さく開いた口からは、溜息に似た喘ぎが漏れていた。
 高志は美咲の反応を楽しむかのように、巧みな指先の動きで美咲の性感帯を刺激し、若い美咲の身体を花開かせていく。
 するっと高志の指先が美咲のショーツの脇から滑り込み、既に溢れた愛液に濡れた恥毛を掻き分けて、固く尖りったクリトリスへと達する。
「あんっ!、・・・・んんっ・・・はぁんっ・・・・!」
 探り当てた小豆大の敏感な突起を、高志は指先で優しく転がす様に弄ぶ。
 高志の指先がクリトリスを弾くたびに、美咲は髪を揺らして小さく喘いだ。
「・・・ひんっ・・・・!」
 溢れ出る愛液を指先ですくい取り、それをクリトリスに塗りつけて転がす。
「ああんっ・・・・・・・!、も、もう・・・・だめぇ・・・・・!」
 絶頂が近づいた美咲は、高志の腕を強く握り締めて背後の高しを振り返る。
 振り返った先の高志は、美咲の顔を覗き込むようにしながら、そっと耳元で問いかける。
「もう、我慢出来ない?」
「うん・・・高志さんのが・・・欲しい・・・」
 朱に染まっていた頬を更に赤くしながら、美咲は素直に気持ちを表して、高志の股間へと手を伸ばした。
「じゃあ・・・何時もの様に、おねだりしてごらん・・・」
 美咲は高志の言葉に肯いて、高志のズボンのファスナーを降ろしてペニスを取り出し、そっと上下に擦りながら囁く様に言う。
「高志さんのコレで・・・美咲を感じさせて・・・」
 そそり立った高志のペニスを、美咲は潤んだ瞳で見つめながら、そう言った。
「すっかり・・・淫乱な子になっちゃったね」
「だって・・・あんっ・・・!」
 高志の言葉に恥かしそうに俯いた美咲の唇を、高志の唇が塞いだ。
 同時にノースリーブを胸の上まで捲り上げて胸を露にし、そのままベッドに美咲の身体を押し倒す。
 短めのスカートの裾が乱れて、小さな染みのできたショーツが露になった。
 高志はそのショーツを乱暴に脱がすと、美咲の両足の間に身体を割り込ませて、荒々しく挿入した。
「は、はぁんっ!!!」
 勢い良く挿入さえた高志のペニスを、美咲の膣内は艶かしい動きと、強烈な締め付けで迎える。
(何度やっても・・美咲のココは最高だな・・・)
 高志は美咲の膣内の感触と、何度抱いても初々しさを感じさせる反応を楽しみながら、ゆっくりとした抽送を続けた。

「ん・・・ああっ・・!、た、高志さん・・・!!」
 両足を高志の腰に絡め、その身体にしがみ付きながら、美咲は貫かれる悦びに身体を震わせる。
「感じてるかい・・・?」
「うん・・・凄く、感じてるのぉ・・・・!、あっ、あんっ・・・・!!」
 高志は膣口から3pくらいの所を小刻みに刺激しながら、上を向いても形の崩れない美咲の乳房を揉み解し、断続的に喘ぎ声を発する美咲の口を唇で塞いだ。
「ん・・・んん・・・・・」
 美咲は夢中になって舌を絡め、送り込まれる高志の唾液を嚥下する。
 飲み干した唾液が身体中に染みていき、まるで身体の内部から高志の物になっていくような気がした・・・

 高志は美咲の両足を持って広げると、打ち込むような貫きを開始した。
 激しく高志のペニスに貫かれるのに合わせて、美咲の露になった乳房が前後に揺れ、それと同じリズムで美咲の口から甘い声が響く。
「あっ、あっ、ああっ!、んんんっ!、はぁんっ!、あっ、あっ、あっ、あっ、ああああんっ!!!」
 豊富な潤滑油によって滑らかに出入りする高志のペニスを、美咲の膣内は蠢く様に絞め付け、まるで別の生き物の様に絡みついた。
 ぢゅぶ!、ぢゅぶ!、ぢゅぶ!・・・・
 激しく出入りする高志のペニスに掻き出される様にして、美咲の膣口の辺りで愛液が白く泡立ち、二人の結合部分からは激しく淫らな水音が絶える事無く響き続ける。
「ひゃんっ!・・・あああっ・・・だめぇ!、もう・・・私・・・!!」
 激しい抽送に絶えきれずに、美咲は絶頂に達しそうになるが、その度に高志は抽送の速度を緩めて焦らし、切なげな美咲の反応を楽しんだ。
「いやぁ・・・お願い・・・切ないのぉ・・・・・ぐすっ・・・・・」
 達しそうで達する事の出来ないもどかしさに、美咲の声に涙の色が混ざり始めた。
 瞳の端には薄っすらと涙が浮かび、今にも凍れ落ちそうになっている。
「・・・・いきたい?」
 高志の言葉に、美咲は高志の胸に顔を埋めて何度も肯く。
「いかせて下さい・・・・お願いします・・・・」
 無言で肯き返すと、高志は美咲の中からペニスを抜き、美咲の身体を裏返しにする。
「お尻を上げて・・・」
「はい・・・・」
 膝を立ててお尻を高く上げた美咲の腰を抱き、高志はバックから勢い良く挿入した。
「んくぅ・・・・・はぁぁぁんっ・・・・!!」
 長い髪を揺らして、美咲は挿入の快感に身体を震わせ、すぐに始まった高志の強烈な抽送に合わせて、自らも腰をくねらせて快感を高めようとする。
 高志は両手を美咲の胸へと伸ばし、尖った乳首を強く弄びながら、強弱を付けた巧みな抽送繰り返した。
「あんっ、あああんっ!!、もっと・・・もっと突いて下さいっ・・・!」
「気持ちイイかい?」
「イイですっ・・・!、来る・・・来るよぉ・・・!!」
 高志は頃合とばかりに美咲の腰を両手で抱き、今まで最高の強さと速度で美咲の膣内へペニスを出し入れさせた。
 激しい抽送に美咲の愛液が白く泡立ち、高志のペニスの周りに絡みついた。
 ぢゅぶっ!ずぶっ、ぐぢゅっ!、ぢゅぶっ!
「あっ、あっ、あっ、あっ・・・・だめぇ・・・!、いく・・・・いっちゃいますっ・・・・!!!」
「イイぜ・・・いっちゃいな!」
「んんんっ!、あああんっ!!、・・・いく・・・いっちゃうっ!、いっくぅぅぅぅぅ・・・・・・!!!」
 美咲は身体を波打たせ、大きく叫びながら何度も達した。

----- 3 -----

 着衣を整え、高志のそばで髪を整えている美咲に、高志が暗い表情で話しかけた。
「なあ・・・頼みがあるんだけどさ・・・・」
「何ですか・・・・?」
「あのさ・・・ちょっと金がいるんだよ・・・・・」
「私・・・お金は持ってないよ・・」
 車で事故をおこし何かと金が必要だと説明し、自分の金だけでは足りないので、美咲にバイトを頼みたいと高志は説明した。
「うん、私に出来る事なら・・・」
「助かる!、で・・・・バイトってのはさ・・・・」
(上手く行きそうだぜ・・・)
 美咲に感謝する表情を表向きは浮かべ、申し訳なさそうな態度でバイトについて説明した。
「そ、そんな・・・・・!!」
「頼む!、美咲だけが・・・・頼りなんだ!」
 頭を下げて、美咲に懇願する高志。
 しかしその内心は・・・・悪魔のような表情を浮かべていた・・・・

 高志が美咲に頼んだバイトとは・・・

The next time, an expectation to ask for・・・



 

夏を過ぎて第三話
「売買契約」


高志の頼みに素直に従ってバイトを請け負う美咲

高志の頼んだバイトとは・・・

----- 1 -----

―――繁華街の端の方に位置するオープンカフェ

「ホント、簡単なバイトだからさ」
「う、うん・・・・」
 約束したバイトの当日、予定の時間が近づくにつれ、美咲の緊張が自然と高まっていく。
「でも・・・何でバイトがデートなの?」
「ん?、まあ気にするなって。美咲はその人と適当にデートしてくれれば、俺は助かるんだからさ」
 口先で誤魔化そうとする高志に、美咲は仕方ないといった表情で肯き返す。
「向こうは美咲の顔を知ってるからさ、ここで待っててくれればいいから・・・じゃ、俺は行くわ」
「う、うん・・・・でも、何で制服なの・・・かなぁ・・・・」
 高志がその場を離れようとすると、美咲は心細げに呟いた。
(制服じゃないと・・・値段が下がるからなんだよ・・・・)
 心の中でそう呟きながら、高志は美咲の肩を軽く叩いてその場を離れた。
「高志さん・・・・」
 後ろ向きに手を振りながら歩いていく高志の背中を眺めながら、美咲は寂しそうに手を振り、テーブルの上のアイスティーに手を伸ばした。

----- 2 -----

「美咲・・ちゃん?」
 そう言って声をかけてきたのは、30代半ばの気の良さそうな男だった。
 中肉中背で眼鏡をかけ、紺のスーツを着込んでいる。
「は、はい」
「初めまして、近藤といいます」
「は、始めまして!」
 丁寧に挨拶する近藤に対して、慌てて美咲も深く頭を下げる。
(良かった・・・優しそうな人で・・・)
 人の良さそうな近藤に、美咲は少し安心した。
 しかし、その眼鏡の奥で目踏みするかの様な、粘つく近藤の視線に美咲は気付かなかった・・・
(写真で見るより・・・可愛いじゃないか・・・スタイルも良さそうだし・・・フフフ)

「じゃ、行こうか?」
「・・・・あ、はい」
 近藤は美咲の飲んでいたアイスティーの代金を払うと、美咲を連れてオープンカフェを後にする。
「とりあえず・・・映画でもどうかな?」
「わ、私は・・・何でも・・・・」
「じゃあ映画でいいね」
 美咲が黙って肯くと、近藤は美咲の手を取って歩き出した。
(あ・・・・)
 一瞬、同様した美咲だったが、自然な近藤の振る舞いに流されて、そのまま手を繋いで歩いていった。

 定番のラブストーリーを見た後、喫茶店でパンフレットを見ながら談笑する。
 極々普通のデートに、美咲は次第にリラックスしていった。

 喫茶店を後にして、日が落ちかけた街を歩きながら、近藤は美咲の肩に手を伸ばして囁いた。
「じゃあ、そろそろ・・・」
「はい?」
「分ってるでしょ・・・ホテル・・・行こうか」
(え・・・!?)
 驚きのあまりに美咲の足が止まる。
「そ、そんな・・・わ、わたしっ!」
「何?嫌なの?」
「あ、当たり前じゃないですかっ!!」
 美咲は嫌悪感を隠さずに、近藤の手を振り払って帰ろうと踵を返す。
 近藤はそんな美咲を冷めた視線で眺めながら、美咲の歩みを止める一言を投げかけた。
「仕方ない、高志君に・・・契約違反として、賠償してもらうかな」
(!!!)
 思惑通り、美咲の足が止まった。
(ど、どういう事なの!?、契約違反!?)
「今日一日・・・美咲ちゃんを自由にしていい・・って契約だったのになぁ・・・」
 この言葉は、予め高志がそう言うように言ってあったものだ。
 近藤は更に止めを刺すべく、更なる一言を投げかかる。
「高志君も大変だねぇ・・・ただでさえお金が必要なのに・・・・」
 美咲の背中が小さく震える。
(高志さんの為・・・・・・高志さんの為なのね・・・・・)
 どれくらいの時間が経っただろうか、重い沈黙が二人の間に流れる。
「さて、どうする?、行くの?」
 痺れを切らした近藤の言葉に、美咲はゆっくりと振り返り小さく肯いた。
(高志の言う通りになったか・・・)
 心の中で妖しい笑みを浮かべながら、近藤は美咲を連れて歩き出した。

----- 3 -----

 小綺麗な町外れのホテル。
 フロントで近藤が選んだシンプルな部屋に、暗く沈んだ表情で美咲は近藤に続いて入る。
 部屋に入るなり近藤はスーツの上着を脱ぎ捨ててネクタイを緩め、部屋の入り口で呆然と立っている美咲を振りかえった。
「何してるの・・・・こっちにおいでよ」
「・・・・・」
 無言でゆっくりと近藤へと近づく美咲。
 心なしか、その足元が微かに震えている様だった・・・・
「そんなに緊張しなくても・・・・」
 口元に笑みを浮かべながら、近藤は美咲の手を取って、その身体を強引に引き寄せた。
「きゃっ・・・」
 小さな悲鳴を上げて、近藤の胸へと崩れる美咲。
「思った通り、着痩せするタイプみたいだねぇ」
 近藤の両手が、抱しめた美咲の身体の上を縦横無尽に弄り、撫でまわす。
「い、嫌・・・・・・!」
 近藤の腕から逃れようと抵抗する美咲だったが、意外なほどに強い近藤の腕の力に、美咲の抵抗も次第に小さくなっていった。
 無差別に撫でまわしていた手は、次第に目的を持った動きへと変わり、着実に美咲の感じる部分を探り当てていく。
 必死に感じるまいと抵抗する美咲だったが、その抵抗を奪い去るように、不意に近藤が美咲の唇を奪った。
「ん・・・んんっ!!」
 無理やり唇をこじ開けられ、ねじ込まれた舌が美咲の口内を蹂躙する。
 永遠の様に感じた短い時間。
 近藤は唇を一旦放すと、美咲の身体をベッドの上に突き飛ばした。
「きゃあっ・・・!!」
 ドサッ!
 乱れたスカートの裾から覗く、美咲の白く張りのある太腿に、近藤の喉が鳴った。
(現役の女子高生か・・・今夜は楽しくなりそうだ・・・・)
 ベッドの上から、脅えた瞳で見つめている美咲の身体の上に、近藤はゆっくりと覆い被さっていった・・・

----- 4 -----

「あ・・・・・・んっ・・・・・」
 既に制服のスカートは脱がされ、制服の上と下着・・・そしてソックスだけの姿で、覆い被さられた近藤の執拗な愛撫に身を晒していた。
 唇と舌を吸われ、露になった下着の上からヴァギナの上を弄る近藤。
 最初は近藤の愛撫に抵抗を見せていた美咲だったが、高志に開発された美咲の身体は、自分の意思とは反して近藤の愛撫に反応し始めてしまう。
 近藤の巧みな指の動きに、閉じられていた美咲の両膝は自然と開いていく。
(駄目・・・感じちゃう・・・・・)
 次第に下着の中心部分に小さな染みが浮かび始め、もじもじと腰が落ちつき無く動きだす。
 近藤はその反応を見逃さず、ヴァギナへの愛撫を続けながら、制服の中に下から手を忍ばせて、下着の上から外見の印象よりも豊かな胸を揉み解す。
「あっ・・・・はぁんっ・・・・・・・・」
 美咲の頬は上気し始め、額にはうっすらと汗が浮かんでいる。
 くちゅくちゅと、股間から聞こえ始めた淫らな水音が、耳から美咲を刺激して官能の炎に油を注ぎ、溢れ始めた愛液の量を増加させる。
 近藤の指先が美咲の愛液で光り、小さかった美咲の喘ぎも大きさを増した。
「んんっ・・あ、あんっ!!」
(はぁっ・・・駄目ぇ・・・声が・・・抑えられないよぉ・・・)
 シーツを掴んでいた美咲の手が、何時のまにか近藤の首に廻されている。
(以外と・・・呆気ないな・・・)
 近藤は美咲の手を解き、体の位置を美咲の股間の前に変えて、両手で美咲の両足を開かせる。
「あ・・・・嫌ぁ・・・・・・・」
 溢れた愛液が染みになった下着を間近に見られて、羞恥に顔を染めて横を向く。
「そろそろ・・・美咲ちゃんのオ○ンコを拝見させてもらおうかな・・・」
 近藤の手が下着へと伸び、一気に膝下まで引き降ろす。
「あ・・・・・・・・!」
「フフフ・・・・思った通り、エッチなオ○ンコだね・・・」
 ぢゅぶっ・・・・
 近藤の右手の中指が、愛液で濡れて光る美咲のヴァギナへと侵入した。
「ひんっ・・・・・・ああっ・・・・・!」
 ヴァギナに入れた中指をゆっくりと出し入れさせながら、近藤は美咲の反応を楽しむ。
 想像以上に敏感な反応を見せる美咲を愉快そうに眺めながら、繰り返しヴァギナを弄び続けた。

「ああっ・・・ひゃうっ・・・・!!、だめっ!だめだめぇ・・・・・・!」
 執拗な近藤の愛撫に、美咲は完全に翻弄されていた。
 高志への想いとは裏腹に、近藤の愛撫に反応してしまう自分の身体に途惑い、脅える。
 それでも身体中から生まれる快感に、美咲は更なる快感を求めてしまう。
(もう・・・限界だよぉ・・・・・!)
 美咲は無意識のうちに近藤の腕を掴み、上半身を起して近藤の体に抱きついた。
「・・・・」
「お願いっ・・・もう・・・切なくさせないでっ・・・・・!」
 鼻にかかった甘い声で、近藤の体に抱きついて訴える美咲。
 その美咲の頭を撫でながら、近藤は低い声で美咲の耳元で囁いた。
「ちゃんと・・・おねだりしてごらん」
 その言葉の意味を理解した美咲は、躊躇いながらも近藤の身体から離れ、普段・・・高志に対してしているように四つん這いになって近藤にお尻を向け、自らの指でヴァギナを開いて、消え入りそうな声で近藤に哀願した。
「美咲のエッチなオ○ンコを・・・感じさせて下さい・・・」
「・・・ああ、いいよ」
 美咲の言葉が終るのと同時に、近藤は背後から美咲を一気に貫いた。

 ぢゅぶぶぶぶぶっ!!!

「はぁぁぁぁっ!!!」
 近藤は根元までしっかりと挿入すると、始めから勢いよく腰を使って貫き始めた。
「あっ、あっ、あっ、ああっ!、そ、そんな・・・いきなり・・・激し過ぎますっ・・・・・・!!」
 しかし近藤は美咲の訴えを無視して、無言で尚も激しく貫き続ける。
「ひ・・ひゃぁっ・・・・ああっ・・・だめっ・・・!!、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んんんっ!!!」
 あまりにも激し過ぎる貫きに、美咲は身体を支えきれずに上半身をベッドに投げ出し、貫かれるままに身体を波打たせている。
(・・・壊れちゃうよぉ・・・・・!!)
 しかし、高志によって開発された美咲の身体は、近藤の苛烈な抽送をも受け止め、そこから快感を生み出していく。
 少しずつ落ちつきを取り戻して、近藤の激しい抽送にも慣れ始めると、高志とは違う一方的で強烈な貫きに、美咲は普段感じた事の無いような快感を感じ始めていた。
「ひゃうっ・・・!、あっ、ああっ・・・・!!、あんっ!、はぁんっ!!」
 美咲は長い髪を揺らしながら、近藤の物を更に深く受け止めようと自然と自ら腰を使い出していた。
「“駄目”だとか言って・・・自分から腰を使ってるじゃないか、ハッハッハ」
 腰を動かすのを止め、近藤は嘲る様に美咲を笑った。
「いやぁんっ・・・・言わないでっ・・・・・・」
 言葉とは裏腹に、美咲の膣内は一層激しく近藤の物を締めつける。
 再び近藤は腰を動かし始める。
 今度は今までと違い動きに様々な変化を付け、巧みな腰使いで美咲を燃え上がらせていった。
「はぁんっ!・・・・んっ・・・くぅっ・・・・・あああっ!!」

----- 5 -----

 近藤の荒い息と美咲の甘い喘ぎが混ざる中、二人は激しく絡み合っていた。
 胡座を組んで座った近藤の上に、向かい合う様にして美咲が腰を降ろし、近藤の背中に両手を廻してしがみ付きながら、激しく腰を上下に動かしていた。
 美咲は既に三度絶頂へと達し、近藤も一度美咲の口内に精を放っている。
「ああっ、だめぇ・・・!、ま、また・・・いっちゃうのぉっ・・・・!!」
 絶頂を間近にして、美咲の腰の動きは更に激しさを増した。
「んんんっ!!、あっ、あっ・・・・ああんっ!!!」
 艶かしく腰が蠢き、髪が背中で揺れ、繰り返される動きに、膣口の周りには溢れた愛液が白く泡立っている。
「きゃっ・・・」
 突然、近藤が美咲の身体を背後に押し倒した。
「そろそろ、終りにしようか・・・」
 そう言うと近藤は、美咲の腰を抱えて持ち上げ、膝立ちの姿勢で激しく抽送を開始した。
「ああああっ!!!」
 激しい抽送の動きに合わせて、美咲の形の良い胸が前後に揺れる。
 美咲は近藤の動きを全身で受け止めながら、湧き上がる快感を素直に口にして喘いだ。
「あっ、あああっ!、凄いっ・・・!、いいっ!、いいのぉっ!!」
 同時に、夢中になって大きく揺れる自分の胸を激しく揉み解し、恍惚とした表情を見せる。
「私・・もう駄目っ・・!、いっちゃうっ!、いっちゃうっ!、・・・・・いっちゃうのっ!!!」
 激しく抽送を繰り返す近藤の額から、美咲の肌の上に汗が流れ落ちる。
 表情からすると、近藤も限界が近い様だった。
「そろそろ・・・・・出すよっ・・・・!」
「来てっ・・・出してっ!、ああんっ!、んっ、んんっ・・・!、・・・オ○ンコに出してぇっ!!」
 そう美咲が叫んだ直後、近藤は最後の一撃を美咲の膣内に送り込み、そのまま腰を痙攣させる様にしながら精を放った。
 どくっ!、どくどくっ・・・・!!
 身体の奥で近藤の精を受け止めながら、美咲もまた絶頂へと達した。
「んんんっ!、あああああっーーー!!!!」



 ベッドの上で脱力する美咲に背中を向けながら、近藤は身支度を整えると一言だけ残してその部屋を後にした。
「ホテル代は払っておくから」
 美咲はゆっくりと身体を起すと、近藤が去った扉を一瞥してから浴室へと歩いていく。
 その太腿を近藤の精が流れて伝った・・・・

The next time, an expectation to ask for・・・


夏を過ぎて第四話
「錯綜」

 美咲が高志の策略で身体を売らされていた頃、勇次は宮部美由紀との爛れた愛欲の日常を過ごしていた。
 隣に住む、幼い頃から微かに恋心を抱いていた少女の事などすっかり忘れ、目の前の自分を慕う少女に夢中になっていた勇次。
 そして今頃になって美咲の事が気になり始めるが全ては遅かった。
 自分の軽はずみな行動が、全てを狂わせていったとは知らない勇次。
 そして美咲は

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side A

 季節は夏から秋へと移り変わり、町の景色もセピア色に変わりつつあった。
「勇次先輩って、遠藤先輩と仲イイんですか?」
「え?」
 デートからの帰り、宮部美由紀が森山勇次に尋ねた。
 夏以降、普通の恋人同士のように付き合ってきた二人だったが、時折見せる勇次の気のない素振りに、美由紀は何とも言えない不安感を覚えていた。
 その美由紀の不安感は的を得ており、実は勇次は、幼馴染の美咲の事が気になっていたのだ。
 以前は隣同士という事もあり、仲良くしていた二人だったのだが、夏を境に疎遠になっていた。
 自分を慕ってくれる年下の彼女ができた事もあり、勇次はその事は大して気にしていなかったが、最近の美咲が見せる悲しげな表情が頭から離れずにいる。
「まあ・・・幼馴染だからな」
 素っ気無く美由紀の問いに答えながら、勇次は何故か歩みの速度を速める。
「あん。待ってくださいよぉー・・」
 小走りに勇次の背中を追いながら、美由紀は不安が確信に変わっていくのを感じていた。

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side B

 久しぶりに高志に呼び出され、美咲は高志のマンションへと足を運んでいた。
 出会った頃は頻繁に電話がかかってきていたが、それも最近では週に1度あれば多い方だろう。
 二人で会うのも、今ではこうして稀に呼び出される程度だ。

「どうしたんだ美咲?」
 呼び出した美咲の表情が暗いのを見て、高志は感情の入らない声で問い掛ける。
「ううん……何でもないの…」
 そう言って作り笑いを浮かべても、影のある落ち込んだ表情を完全に隠す事は出来ない美咲。
 高志はその理由について解っていたが、もちろん口にする事はなかった。
「そうか。早く元気になれよ」
 気遣う素振りを見せて優しく言葉をかける。
 それが演技であるとも知らずに、美咲は高志の胸へと顔を埋めた。
「うん……」
 美咲の心を掴んでおく為にもここは優しくしておこうと、高志は打算的な優しさを演出しつつ、久しぶりに鼻腔をくすぐる美咲の髪の香りに欲情していた。
(最近抱いてなかったからな…ちょっと可愛がってやるか)
 高志はそのまま美咲の身体を抱き寄せ、淡いブルーのワンピースの上から美咲の身体を抱きしめる。
 その手はゆっくりと身体のラインに沿って移動し、緩やかに美咲のお尻を撫で始めた。
「美咲…」
 自分の胸元から顔を上げた美咲の耳元で名前を囁き、そのまま耳たぶを甘噛みする。
 くすぐったいような刺激に、美咲は瞼を閉じて鼻にかかった甘い声を漏らした。
「あ…ん……」
 背中に廻した手でワンピースのファスナーを巧みに下ろしながら、美咲の唇へと自分の唇を重ねる。
 ついばむようなキスを経て、唾液を交換しながら二人の舌が激しく絡み合っていった。
「ん……ん……」
 巧みに舌を絡ませながら、高志は美咲のワンピースの片紐を外して腹の辺りまで降ろす。
 そして露になったブラのカップを押し上げ、キスを続けながら乳房へと手を伸ばした。
 美咲は子犬のように舌を伸ばして高志を求め、甘えるような鼻声を漏らす。
「ん……くぅん……」
 しっとりと吸い付く美咲の乳房を揉みほぐしながら、高志は腰に回した手を降ろしていき、腿の付け根からのラインを撫で上げる。
 美咲は久し振りに高志の手に触れられ、自分でも意外な程に早く高まっていった。

「はぁ……」
 離れた唇の間を唾液の糸が伝う。
「口でしてくれるか」
 乳房を揉みほぐしながら言う高志に、美咲は素直に頷いてその場に膝を着いた。
 ベルトを外し、トランクスを膝まで降ろすと、隆々とそそり立った肉棒が顔を出す。
(ゴク……)
 久し振りに見るそれに、思わず美咲は唾を飲み込んだ。
 片手で二三度軽く擦り上げてから、美咲はゆっくりとそれを飲み込んでいく。
「んっ……んっ………」
 舌を絡めて唾液を塗すと、改めて裏筋から先端にかけてを美味しそうに舐め上げる。
 自分が仕込んだ事であったが、高志は思わず感嘆せずにはいられなかった。
(あの美咲がな……ここまでやるようになったとは…)
 プロ並のその技術と愛情を込めて美咲は高志の物に奉仕する。
 舌先でくすぐるようにしたかと思えば、全体を飲み込んで激しく頭を前後させる。
 高志は瞬く間に腰の辺りが熱くなるのを感じた。
「上手いな…」
 美咲の髪を撫でながら高志が呟くと、上目使いに潤んだ瞳で嬉しそうに見上げる美咲。
 見れば高志への奉仕を続けながら、片手はワンピースの裾から股間へと潜り込んでいた。

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side A

 美由紀の家の前まで来ると、勇次は挨拶もそっけなく帰ろうとする。
 普段ならお茶の一杯でも飲みに上がるのだが、今日はそんな素振りすら見せなかった。
「じゃあ……またな…」
「勇次先輩…上がっていかないんですか?」
「ああ、今日は帰るわ…」
 心ここにあらずといった風で、勇次は踵を返して立ち去ろうとする。
「勇次先輩っ…」
 美由紀はその背中へと飛び付いた。
 背後から抱きしめられた勇次は、突然の美由紀の行動に困惑する。
「ど、どうしたって言うんだ…」
「私…何でもします…勇次先輩の好みに合わせます…だから…だから…遠藤先輩の事なんて考えないで!」
 敏感な美由紀の女心は、デート中から勇次が美咲の事を考えていた事を悟っていた。
 そして帰り際の素っ気無い態度に不安は最高潮に達し、思わず勇次の背中に抱き付いてしまった。
「美由紀……」
 背中の少女の気持ちは勇次の心を揺さぶる。
 デート中から美咲の事を考えていた罪悪感と、自分をこんなにも慕ってくれる美由紀の気持ちに応えたいという気持ちが、勇次を振り帰らせた。
「……ごめん……今日はどうかしてたよ…」
「勇次先輩……」
 薄らと涙を浮かべた瞳で見上げる美由紀に、勇次は優しく抱きしめて唇を重ねた。

 両親が不在だという美由紀に家に上がった勇次は、美由紀の部屋に着くなり背後から抱きしめ、服越しに荒々しく手を這わせた。
「ゆ、勇次せんぱい……」
 振り帰った美由紀に唇を重ね、濃厚なキスを交わす。
「んっ……んん……」
 勇次が自分を求めて来る事で、美由紀は安心感と同時に、一抹の不安を覚えていた。
(カラダだけじゃないよね…私のコト…愛してくれてるんだよね……せんぱい……)
 その小さく灯った不安をかき消すかのように、美由紀は勇次の荒々しい愛撫に身を委ねていった。

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side B

 ワンピースを脱ぎ捨てた美咲は、両足を投げ出して座る高志に背中を向け、そのまま膝を着いて高志の物の上に腰を降ろす。
「んんっ………はぁっ!」
 そしてシーツに手を着き、ゆっくりと腰を動かし始める。
 振り乱れる黒髪を背後から眺めながら、高志は美咲の動くままに任せていた。
 貪欲に快感を求める美咲の身体。
 より深く迎え入れようと勢い良く身体は前後に動き、腰は淫らにうねるように動く。
「あっ、あぁっ!、んっ…ふぁっ!、はぁっ……いいっ!、いいのぉっ!!」
 しかし、あくまでも自分の快感を求めている美咲の動きでは高志は満足できるはずもなく、頃合を見て高志は態勢を変えて膝立ちになり、背後から激しく美咲を貫いた。
「あぁっ!、んっ、んんっ!!、た、高志さんっ…!!」
 二人の結合部分から滴り落ちる交じり合った二人の体液。
 高志は美咲を貫きながら、眼下で蠢く美咲のアナルを凝視していた。
(そろそろ…こっちも開発しとくか…)
 そう決めると、人差し指をひと舐めして唾液で濡らし、美咲のアナルへとあてがう。
 抽送の快感に喘ぐ美咲は、高志が何をしようとしているのか解ろうはずもなかった。
 高志は軽く周囲を揉みほぐしてから、人差し指をゆっくりと埋めていく。
「ひゃうんっ!!、な…何……?、あっ……はぁっ!!」
 その瞬間、美咲の膣内は激しく高志の物を絞め付けた。
「やぁっ!、そこはっ……!」
「美咲の全てを愛したいんだよ…それに、ここも感じるだろ?」
 高志の言う通り、初めて経験する感覚にも美咲は敏感に感じていた。
 これは才能と言うべきなのだろうか、美咲は初めて高志に抱かれた時から、性行為に対する柔軟さを見せていた。
 初めてのアナルへの刺激も美咲を高まらせる要素となり、膣内の襞の一枚一枚が高志の物を激しく絞め付ける。
「はいっ…感じますっ…!、でも…でもっ……あぁぁっ!!」
(やっぱりこいつは上物だぜ…)
 羞恥に染まった美咲の背中を眺めつつ腰と指先を動かし、高志は一人悦に入る。
(しっかり開発して…適当なところで処分するか。いい値になるぜ…こいつならよ…)
 恐るべき算段を立てながら、高志は最初の射精目指して腰の動きを加速させていった。
「はぁっ!、あっ、あぅんっ!、んんーっ!!!」

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side A

 大きく開いた美由紀の両足の間に身体を潜り込ませると、勇次は自分の物に手を添えてゆっくりと挿入していく。
 熱く潤んだ美由紀の膣内が絡みつくように勇次の物を絞め付ける。
「んん……はぁ………」
「美由紀…」
「勇次せんぱい…動いて…美由紀で気持ち良くなって……」
 ただ頷き返すと、勇次は黙々と腰を動かし始めた。
「あっ、あっ……んんっ…!」
 目の前で官能的に揺れる乳房に手を伸ばし、大きく揉みほぐしながら美由紀を貫く。
 美由紀も勇次の腰に足を絡め、抽送に合わせて淫らに腰をくねらせる。
 錯綜する複雑に絡み合う感情の中で、二人は貪るように互いを求めた。
「はぁっ!、いいよっ…せんぱいっ!、感じちゃうよっ…んんーっ!!」
 真っ白なシーツを掻くように掴みながら美由紀は叫ぶ。
 勇次はただひたすら美由紀を激しく貫きながら、気を許せば浮かび上がってくる美咲の姿を振り払おうとしていた。
(忘れろっ…今は美咲の事は忘れるんだっ…!!)
 そう思えば思う程に美咲の姿が頭を過る。
「んっ、んっ、んっ、あんっ!、せんぱいっ…私…私っ…!!」
 シーツを掴んでいた両手を勇次へと伸ばしながら喘ぐ美由紀。
 その両手を受けとめるかのように上半身を差し出し、美由紀の身体を抱きしめる勇次。
「…いくよっ…」
 差し出された勇次の上半身に両手を回し、美咲は迫る絶頂の予感に背を丸めて勇次にしがみついた。
「きてっ…一緒に…一緒にイってぇっ…!!」
 腰の動きを小さく速くさせ、勇次はラストスパートをかけた。
 勇次の胸の下で美由紀の乳房が激しく前後に揺れ、溢れ出した愛液はシーツへと染みを広げていた。
「あっ、あああっ!!、イクっ!、イっちゃうーっ!!」
「俺も……出るっ…!」
 激しく頭を振りながら美由紀が絶頂に達するのと同時に、勇次もその体内へと精を放った。

 行為が終わり、疲れて寝息を立てる美由紀。
 その寝顔を眺めながらも、勇次は美咲の事を考えていた。
(美咲………)

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side B

 もう何度絶頂に達しただろうか。
 高志の身体の下で美咲は女の叫びを上げる。
「ふぁぁっ!、んぁっ……ああぁっ…!!、高志さんっ…高志さんっ…!!」
 四つん這いになった美咲に覆い被さり、手を伸ばしてクリトリスと秘唇を刺激する。
 そう、高志は美咲のアナルへと挿入していた。
 最初こそは苦痛の声を漏らしていた美咲だったが、それもほんの僅かの間だけ。
 気がつけば高志に背後からアナルを貫かれ、髪を揺らして激しく喘ぎ始めていた。
(さすがに…キツイな。だが…思った通り簡単に馴染みやがったぜ…ククク)
 前と比べれば格段に締め付けの厳しい穴を貫きながら、高志は一人悦に入る。
「はっ…はぅんっ…んんんっ…あああっ!!」
 微かの苦痛と恥辱の混じった甘い声を響かせながら、美咲は強烈な快感の渦に飲み込まれていく。
 高志は抽送の速度を加速させつつ、美咲の反応に合わせて射精のタイミングを見計らった。
「ああんっ!、だめっ……お尻で…お尻でイっちゃうよぉっ…!!」
「派手にイケよ…中に出してやる…!」
 そう言った瞬間、高志は美咲のアナルへと射精した。

 ドクッ…ドクドクッ……!

「はぁぁぁっ!、イっちゃうっ…イっちゃうっ……ふぁぁぁぁぁーっ!!!」
 ベッドに突っ伏すように崩れ落ちながら、美咲は生まれて初めてアナルで達した。

 傍らで荒い息に胸を揺らす美咲を一瞥し、手にした煙草に火を点しながら高志が呟く。
「なあ…2・3日泊まっていけよ」
「え………でも………」
「週末だし大丈夫だろ。友達の家に泊まるとか何とか言ってさ」
「う、うん………わかった」
(せっかくアナルの良さを教えたんだ、徹底的に開発してやるぜ…)
 親に嘘をついて外泊する事に対する罪悪感はあったが、美咲は久々に高志と長く一緒にいられる事が嬉しかった。
 例え一歩も部屋から出ることなく、高志に抱かれるだけだったとしても…。

The next time, an expectation to ask for・・・