同級生二次創作SS「螺鈿細工の月−第三章−」

◇ 第五話-終わりの始まり- ◇


「思った通りだ、よく似合うな」
「……」
 悦に入った表情で舞を嘗め回すように眺めているのは、早田との取引の結果として、別宅で舞を預かる事になった剛三だ。
 妻も息子の健二も知らない別宅へ舞を連れ込むと、剛三はすぐに彼女を用意していた服に着替えさせた。
 どこで手に入れてきたのか、可愛らしい装飾の施されたメイド服を身に着けた舞は、剛三の好色な視線に緊張感を高めていた。
「奉仕の心を身に付けるには、やはりメイドが一番だと思わないかね?」
「はぁ……」
 そう言われても、どう答えていいのか分からない。
 そもそも用意されていたメイド服は、胸元は大きく開きスカートの丈も短く、とても実用的な物とは思えなかった。
 辛うじてストッキングで素肌は隠れているものの、その丈の短さに落ち着かない気分になる。
 そんな舞の周囲を歩きながら眺め回していた剛三は、不意にスカートの上から舞の尻に触れた。
「ひゃぁっ……!」
「ここでの事は全て録画して、早田達に報告することになってるんだ……分かってるね?」
「っ……!」
 耳元で低く囁かれた言葉に、舞の体が強張る。
 もちろん逆らうつもりなど初めから無かったが、改めて剛三の言いなりになるしかない現実に、重苦しさが圧し掛かってきた。
「さて、とりあえずはメイドとして働いてもらおうかな」
 そのまま関係を要求するのかと思いきや、剛三は舞から離れながらそう告げた。
「は、はい……」
 やや拍子抜けしつつも、舞は言われた通りに部屋の掃除などを始める。
 剛三は革張りのソファーにゆったりと腰を下ろし、その様子を楽しげに眺めている。
 掃除の途中で舞が腰を屈める時など、わざわざ覗き込もうとするくらい、この状況を存分に楽しんでいるようだった。
(いったい、どういうつもりなのかしら……)
 剛三と早田の遣り取りや、撮影されているという状況を考えれば、このまま何事も無く終わるとは思えない。
 舞がそう疑いながらメイドとして働いていると、満を持したように剛三が呼び止めた。
「舞、こっちに来なさい」
「……はい」
 ソファーに座って足を広げた間に舞を立たせ、恥らう舞に陰湿な視線を浴びせる。
「体を動かして、少し汗ばんだかな?」
「っ……」
 確かに剛三の言う通り、薄っすらと汗をかいている。メイドの仕事など適当にやっていれば良かったのだが、真面目な舞はつい真剣に仕事をしてしまった。
 剛三は手を伸ばし、ストッキングに包まれた脚を撫で回す。
 硬く大きな手の感触に、知らず知らずのうちに舞の下半身から力が抜けていく。男に触れられた瞬間から、それを受け入れようとしてしまうほど、少女だった体は淫らに染め上げられてしまっていた。
「少し脚を開いて、スカートを持ち上げなさい」
「……はい」
 恥じらいに頬を染めながら、スカートの裾を指先で摘み、言われた通りにゆっくりと持ち上げる。
 それを待って剛三は舞のストッキングを破り始めた。
「ひっ……!」
 短い悲鳴を漏らし、その体を震えさせる。
 股間の部分を中心にしてストッキングが引き裂かれ、見るも無残な状態にされてしまった。
「この方が雰囲気が出るからな」
 自分ひとりだけ納得したように頷き、剛三はその足の間に跪くように命じる。もちろん、それが奉仕の為だという事は舞にも分かっていた。
「ズボンの中から出して、しっかり奉仕するんだ」
「……はい」
 陰鬱な気持ちになりながらも、素直に従おうとする舞。しかし、その手をズボンのファスナーへ伸ばしたところで、剛三がそれを制した。
「誰が手を使っていいと言った? 口で奉仕しろと言ったら、口だけを使うんだ」
「そ、そんな……」
 反射的に口を出かかった拒絶の言葉を、寸前のところで飲み込む。どこから録画しているのか分からなかったが、逆らう素振りすら見せられない。
 捕らえられた美沙の身代わりとして、早田に服従することを誓ったのだ、それを自分から破ることは、再び美沙の身に危険が及ぶという事でもある。
(そう……あの人が帰ってくるまで、耐えなくちゃ……)
 舞を残して出張へと旅立った黒川が戻りさえすれば、彼の部下である早田と山辺も好き勝手なことはできないだろう。それが舞に唯一残された希望と言ってもいい。
 だが、舞が身代わりとなってからも美沙は苦界を抜けられず、既に戻っている黒川も自由を奪われた状態だ。
 舞がどれだけ耐え続けても、それが意味を成さない事だと、舞自身はまだ気付いていない。
「ほら、どうした」
「は……はい」
 剛三に促された舞は意を決して、ズボンのファスナーへと口を近づけ、そのまま口に咥えて下ろしていった。
「そうだ、それでいい」
 まるで犬のように手を使わず奉仕させることに、剛三は嗜虐的な悦びを感じて口元を歪ませる。
 舞は少しだけ表情を曇らせながら、下ろしたファスナーの中へと口元を近づける。そして下着の前を唇で開き、中から男性器を取り出した。
「あんっ……」
 もう既に膨張を始めていた男性器が、勢いよく飛び出して舞の頬を打つ。
 頬に感じる硬さと熱さ、そして立ち上る雄の匂いが舞の性癖に火を灯す。
 道具のように扱われ、虐げられる事に興奮し、男に尽くすという行為に胸を高鳴らせていく。
「ちゅ……ぺろ、ぺろ……ちゅ……ちゅ……」
 言われた事を守って手を使わずに、そそり立った男性器を少しずつ舐めていく。
 剛三は初めて味わう舞のフェラチオ奉仕に、感慨深い思いを抱いていた。
(まさかこの娘と、こんな関係になる日が来るとはな……)
 古くから付き合いのあった桜木家に出入りしていた剛三は、産まれた直後から舞の事を見てきた。初めは自分の息子と同様に、成長していく姿を見守るだけだったが、いつしかその美しく育っていく姿に心を奪われてもいた。
 しかし、桜木家の令嬢である舞に手を出す訳にもいかず、その代償行為として早田に紹介された少女達を弄んできたのだ。
 それが今、思わぬ形で舞を自分の物にできている。例えそれが一時的なものであっても、剛三にとっては夢のような時間だった。
「……私のチンポは美味いか?」
 限られた時間を楽しみ尽くそうとする剛三は、欲望のままに舞を辱めていく。資料用にと早田に見せられたビデオの中での、恥辱に震える舞の姿が忘れられないからだ。
「……美味しい……です」
 剛三の意図を知りつつも、逆らうことのできない舞は頬を赤らめて答える。しかし、剛三はその答えでは満足しなかった。
「何が美味しいのか、ちゃんと答えなければな」
「っ……」
 反射的に剛三を睨み付けそうになり、舞は慌てて視線を伏せた。
 そしてすぐに覚悟を決めると、唇を震えさせながら開いていく。
「お……おちんちんが……美味しいです」
 そんな事を言わされたという恥ずかしさより、言わざるを得ない状況に悔しくなる。
「まあ、今日のところはそれで簡便してやろう」
「……はい」
 鷹揚に頷いてみせると、剛三は再び舞に男性器をしゃぶらせた。
 硬くそそり立った赤黒い男性器に、鮮やかな色合いの唇と舌が絡み付いていく。
「んちゅ……ちゅ、ちゅ……ちゅる……ん……あむ……んっ……んぢゅ……」
 そしてその様子は隠しカメラを通して、リアルタイムで早田の元へと届けられていた。


「うひゃぁ、メイド服似合い過ぎ」
 モニターに映し出された舞の姿を見て、山辺がベッドの上で感嘆の声を漏らす。その体の下には、全裸の女が組み敷かれていた。
「どうですか先生、自分の生徒の成長した姿を見て」
「うぅ……ひ、酷いわ……くぅっ……!」
 山辺が組み敷いていたのは、舞と美沙の担任でもある先負学園の教師、芹沢よしこだ。
 舞と美沙の様子がおかしい事に気付いた彼女を、早田と山辺はその手練手管で篭絡し、自分たちの道具として仕込み始めている。
「知らなかったのか? 俺たちは酷い男なんだよ、ははっ!」
 気持ちが昂ぶっているのか、調子に乗った様子で話しながら、山辺は激しくよしこを貫いた。
「んくぅっ……! あっ、あっ、あっ……いやぁっ!」
 この歳になるまで男を知らなかったよしこは、あっさりと山辺の手によって篭絡されてしまっていた。
 処女を奪われた後、学園に行っている時間を除いてほぼ軟禁状態にさせられ、徹底的に山辺に犯されれば、ほとんどの女は堕ちる。
 それが例え教師として自分を厳しく律していたよしこでも例外ではなく、舞や美沙のことを心配しつつも、覚えたばかりの快感には逆らえなくなっていた。
「約束だからねぇ。先生が俺達を満足させられるまで、先生の教え子は解放されないよ?」
「うくぅ……わ、分かっています……!」
 それが最初のきっかけだったが、今では既に建前でしかなくなっている。
(私もう、教師……失格だわ……)
 口では生徒を心配するような事を言いながら、体は犯されることを望んでいる。
 それに気付いているからこそ、よしこは絶望的な心境にさせられていた。
 そして早田や山辺の魔の手が伸びた先は、よしこひとりに留まらなかった。
 舞を精神的に追い詰める為であるのと同時に、自らの目的の為に、二人の手は先負学園の内部に広がっていく。
「……お前達、いったい何をするつもりだ」
 本来であれば、経済界の一部に取り入る為の道具でしかない女を、大量に増やしていく早田のやり方に、黒川は疑問の声を投げかける。
「なに、俺や山辺は市場の事は疎いんでな、もっと単純な方法で稼ぐことにしたんだよ」
 つまらなさそうにモニターを眺めていた早田が、視線を外さないまま拘束された状態の黒川に答える。
 女を使って経済界に取り入り、そこから資金を引き出して運用を続けていた黒川だったが、その活動も滞り始めている。一部から資金の返済を求められ、その処理のために奔走している間に、舞を奪われてしまっていたのだ。
 そして早田は自前のコネと背後の組織の力を借りて、黒川が不在の間に一気に方向転換を企てた。
 それは一部の特権階級を相手にした巨大売春組織。
 桜木家のように、家柄としては申し分ないものの、経済的には没落しかけている良家の子女、あるいは学生ながらモデル活動をしているような美少女。それらを商品として提供することで、多額の報酬を得ようとしているのだ。
 その目論見は既に結実しつつあり、舞や美沙には相原剛三のような固定客が付きつつある。
「なるほどな……」
「俺はな、お前さえ望むなら、もう一度チャンスを貰ってやってもいんだぜ?」
 ようやく早田の思惑を知り、納得したように呟いた黒川へと、早田は穏やかな口調で語りかけた。
「この映像を見れば、女は体でしか物を考えられない生き物だって分かるだろ?」
「……」
「お前がどうしてもって言うなら、あのお嬢様はお前専用にしてやってもいい。だがな、女に本気になることだけは許さない」
 どうしてそこまで女性を嫌悪しているのか、黒川には全く理解できなかった。
 しかし、このままの状態では何も手が出せない。
(だが、どこまで本気なんだ……)
 早田の思惑を聞かされたとは言っても、それが全て真実とは限らない。早田の本心がいったいどこにあるのか、何を狙って行動しているのか、それがまだ明確にならない。
「どうする? このままお前のお姫様が、堕ちるところまで堕ちていくのを見てるのか?」
「くっ……」
 早田の言う通り、このままではいずれ舞の心は折れてしまうだろう。
 いくら同年代の少女より精神的に強いとは言っても、まだ成人もしていない少女であることに変わりは無いのだ。
 むしろ、今までがよくもっていると言ってもいい。
 画面の中で剛三へと奉仕を続けている舞を見つめ、黒川は決断を迫られていた。
 あくまでも抵抗を続けるのか、それとも早田や山辺と組するのか。その選択次第によって、舞を始めとする女性たちの運命も変わってくる。
「その気になったらいつでも言ってくれ、俺とお前の仲だ、遠慮する必要はない」
 冗談とも本気ともいえない口調で告げると、早田は再び退屈そうに画面を眺め始めた。
 その画面の中ではいよいよ、奉仕を終えた舞が自ら剛三に抱かれようとしていた。


 剛三の男性器は舞の唾液によって根元まで濡れ、部屋の明かりを反射して淫らに光っている。
「下着を脱いで自分から跨ぐんだ。そしてどこに何を入れるのか、ちゃんと言いなさい」
「はい……」
 命じられるままに、舞は丈の短いスカートの中へ手を潜り込ませ、躊躇いがちにショーツを下ろしていく。
 スカートの裾が翻らないように気をつけながら、片足ずつショーツから抜くと、それを手にしたまま剛三の座るソファーへと上がった。
「ご、ご主人様の……おちんちんを……私の……アソコに……お……おまんこに……入れさせて頂きます」
 顔を真っ赤にしてそう告げ、座ったままの剛三を跨ぐようにソファーの上で膝立ちになり、垂直にそそり立った肉棒に手を沿えながら、ゆっくりと腰を落とす。
「んっ……」
 塗れた秘唇に硬く膨らんだ亀頭が触れ、舞の肩がビクリと震えた。しかし落としていく腰の動きは止まらず、そのまま秘唇の奥へと迎え入れていく。
 硬い男性器の先は小さな膣口を押し開き、狭い膣内を広げながら奥へ奥へと進む。
「く……ぅ……はぁぁっ……!」
 男性器が膣内を満たしていくにつれ、舞の肺の中の空気が一気に吐き出されていく。
 膣襞がしっかりと陰茎に絡みつき、隙間無く埋め尽くしている。そしてその先端は、既に子宮口にまで達しようとしていた。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 挿入の快感に震えていた舞は、それが落ち着くのを待ってゆっくりと顔を起こす。
 そして明らかに欲情して潤んでいる瞳で剛三を見つめ、胸元のボタンを外し、大きく開いていた胸元を更に開かせる。
 下着は身に着けておらず、それだけで豊かな乳房が零れ落ちそうになった。
 間近でそれを見ていた剛三は、躊躇うことなく胸元に手を潜り込ませ、上着の胸元を引き下ろすようにして、乳房を露にさせる。
「自分で揉みながら動きなさい」
「……はい」
 舞は頬を赤らめながら頷くと、言われた通り両手で自分の胸を掴み、剛三は舞の体を支えるように腰へ手を伸ばした。
 そしてソファーをギシギシと軋ませながら、その体を弾ませるようにして腰を上下させる。
 それほど激しい動きではなかったが、舞にとっては充分過ぎるほど刺激的な動きだ。
(あぁ……当たってる……奥まで当たってる……!)
 思い切り腰を落とせば、膨らんだ亀頭が子宮口にまで到達する。そして体を持ち上げていくと、傘のように広がったカリ首が、濡れた膣襞を引っ掻くように擦ってくる。
「んぁぁっ……あっ、あっ、あっ、あぅんっ……!」
 半年にも満たない間に、すっかり覚えてしまったセックスの快感。
 自分から動いて快感を得ているという事実も、舞を激しく興奮させていた。
(私……こ、こんなに淫らなことをっ……!)
 羞恥を強く刺激され、頭の奥が焼けるように熱くなる。それと同時に、淫らな気持ちが昂ぶっていくのを抑えられなくなってしまう。
「あっ、あっ、ああっ……お、おじさまっ……すごいっ……!」
「舞の中も凄いぞ、チンポが蕩けそうだ」
 耳元で淫らに囁きかけられると、舞の興奮は更に激しく高まっていく。
 それに合わせて膣内の締め付けも強くなり、擦りあわされる摩擦が高まっていくと、舞自身の快感の度合いも高くなる。
「わ、私も……気持ちいいです……」
 舞が口にしたその言葉は剛三によって言わされたものではなく、カメラの存在を意識してのものでもない。
 幼い頃から見知った相手との背徳感のあるセックスに、舞自身が溺れ始めている結果だった。
 硬くなった乳首を手の平で押し潰すようにしながら、腰の動きに合わせて淫らに揉みしだいていく。
 柔らかく形を変えていくその膨らみと、薄く開いた唇の隙間から漏れる切なげな溜息にも似た喘ぎ。
「はぁ……はぁ……んっ……あっ……あんっ……んんっ……」
 ゆっくりとではあるが、着実に自分のペースで高まっていく舞。
 剛三にはややもどかしい部分もあったが、舞の動き方に注文を付けることもなく、ただその身を任せて快感を味わっていた。
「んくっ……ん、んんっ……はぁ、はぁ……ぅんっ!」
 自分のペースで動き続けた結果、普段よりも遥に早く絶頂感が高まってくる。
「わ、私……もうっ……あっ、あっ、あっ、あぁっ!」
 リズミカルに腰を上下させ、的確に快感を捉えては高まり続ける。性衝動のままに快感を求める舞の動きには、一分の迷いも感じられなかった。
 広がった亀頭が最も感じる部分を刺激するように、淫らに腰をくねらせる。
 そして舞は限界を超えるまで一気に駆け抜け、そのまま絶頂へと飛び込んでいった。
「ああんっ……もう、もうっ……だめっ……んはぁぁぁっ……!」
 ビクッ、ビクッと舞の肩が震え、熱い溜息が漏れる。そして温かい絶頂の余韻に包まれながら、舞はその体を剛三に預けるように倒れ込んだ。
「なんだ、自分ひとりだけイッたのか? メイド失格じゃないか」
「申し訳ありません……ご主人様……」
 先に達してしまったことを指摘され、羞恥に頬を染めて恥らう舞。
「これはお仕置きが必要だな」
「お、お仕置き……ですか……」
 剛三の言葉に不安げな表情を浮かべ、剛三にしがみ付いた腕に無意識のうちに力を入れていく。甘えるように抱きついて来る舞に気を良くしながらも、剛三は厳しい態度を装ってみせた。
「聞いた話だと、ここはまだ未経験なのだろう?」
 舞の体を抱きかかえるようにしていた剛三が、その手を舞の尻の間へと伸ばす。その指先が捉えたのは、微かに蠢くアナルだった。
「そ、そこはっ……!」
「嫌だとでも言うのか?」
「ぅ……」
 剛三に従わなければ、再び美沙に危害が及ぶかもしれない。どこに設置されているのか分からない隠しカメラの存在が、舞の心と体を縛り付ける。
「わ、分かりました……お仕置き……してください……」
「ふふふ、慣れれば癖になるというからな、たっぷり仕込んでやろう」
 剛三としても尻穴自体に興味があるのではなく、恥らう舞の姿を見たいという欲求からの事だった。
 ソファーの上で舞を四つん這いにさせ、短いスカートをしっかりと捲り上げる。滑らかな尻が丸見えになり、尻穴を見られているという恥ずかしさに、舞は耳や首筋まで赤く染めていった。
「あ……あぅぅ……」
「ここも綺麗な色をしてるな」
 恥ずかしそうに蠢くアナルへと指先で触れながら、剛三はその男性器を濡れた秘唇へと擦り付ける。もちろん、それを潤滑油代わりにするためだ。
 達したばかりの秘所は敏感なままで、秘唇を男性器で擦られるだけでも、蕩けそうな快感に襲われる。その快感が体を駆け抜ける度に、控えめなアナルが微かに蠢いた。
「深呼吸でもして、ちゃんと力を抜いてるんだぞ」
「は、はい……」
 そこで男を受け入れた経験は無い。
 しかし山辺の手によって、既に快感を目覚めさせられていた。
「入れるぞ」
 剛三は愛液に濡らした男性器を尻穴に押し当て
挿入を告げる。舞は少し慌てた様子で深呼吸し、初めての挿入に覚悟した。
 太く広がった亀頭が狭い尻穴を押し広げ、ゆっくりと挿入してくる。
「んぐっ……ん、んんっ……」
 力を抜こうとしても、その恐怖に力が入ってしまう。それが男性器を押し戻そうとする力になり、挿入に時間がかかっていく。それは舞にとって、苦痛の時間が長引くという事でもあった。
「はぁぁーっ……はぁー……はぁー……んぐっ……くぅっ!」
 必死に息を吐き出して、アナルへの挿入の圧力に耐える。膣内へ入れられるのとは違い、猛烈な圧迫感が下半身を襲っていた。
「流石にキツイな……」
 剛三も、その強烈な締め付けを前にして、やや苦しそうに表情を歪めていた。
 しかし強引に腰を突き入れ、既に亀頭の半分以上が入ろうとしている。最も狭いその入り口さえ越えてしまえば、挿入は終わったも同然だった。
「んっ……んんっ……んはぁぁっ!」
 舞の尻を押さえ付けるようにして、剛三は一気に残っていた部分を押し込んでいく。
 広がったカリ首が入ってしまうと、舞の肛内は全てを受け入れてしまった。
「ふぅー……全部入ったぞ。後ろの処女は私が奪ってやったからな!」
 剛三が嬉々として叫ぶと、舞はその言葉に心の中で涙を流した。
 どこから撮影されているか分からない状況では、泣く事さえも許されない。これで失う物は何も無くなったと感じながら、舞は大きく息を吐き出していた。
「はぁぁー……はぁー……はぁー……」
 そして剛三は尻穴の強烈な締め付けを味わいつつ、手を伸ばして舞の膣口へと指を潜り込ませる。
 初めてのアナルセックスで苦痛を感じている舞に、分かりやすい形で快感を教え込む為だ。
「気持ちよくしてやろうな」
 蕩けきった膣内を指先で掻き回しながら、ゆっくりと出し入れを始める。
 生まれて初めてのアナルセックスに悶えながら、同時に膣内での快感に全身を震えさせていく舞。
 強烈な圧迫感と苦痛、そして甘く蕩けるような快感。
 背反するような二つの感覚が下半身でせめぎ合い、舞の感覚を狂わせてしまう。
「んくぅっ……んっ、んっ、んっ、んんっ……んはぁっ!」
 膣内で感じる快感が浸透していくように、次第に尻穴での苦しさを和らげていく。
 剛三の抽送を受け入れるように腸液も分泌され、その出し入れは次第に滑らかなものへと変わっていった。
 ただ、それでも膣内に比べれば強烈な締め付けで、スムーズに出し入れできるという程ではない。
(この締め付けは堪らんな……それに、恥らう姿がまたそそられる)
 次第にアナルセックスで感じていく自分に気付き、舞の声に恥らうような響きが混ざる。しかしそれでも喘ぐことは抑えられず、苦痛交じりの声から、愛らしい喘ぎへと変わっていく。
「あっ、あんっ……んっ……あっ、あっ、あっ、あっ……くぅんっ……!」
「いい声になってきたな……思った通り、舞にはアナルセックスの才能もあったみたいだな」
「そんなっ……んくぅっ……んっ、んんっ……あぁんっ!」
 辱めるような剛三の言葉に反応し、舞の表情が恥じらいで真っ赤に染まる。
 それでも込み上げてくる快感には逆らえず、尻穴を貫かれるままに喘ぎ乱れていく。
 舞の姿をモニター越しに眺めていた男達も、その姿に興奮を煽られつつあった。


「くそうっ、俺が先に舞ちゃんのアナルバージン奪うつもりだったのになぁ!」
 舞が尻穴の処女を剛三に奪われたのを見て、山辺が本気で悔しがってみせる。
 そして四つん這いの状態で犯していたよしこの尻を大きく開き、ヒクヒクと蠢く尻穴を眺めながら好色に表情を緩める。
「とりあえず、先生のアナルバージンで我慢するかな、ひひひ!」
「くぅんっ……!」
 犬のような格好で犯されながら、よしこはその言葉に震えた。
 表面上は教師としての体裁を保ちながらも、その実は既に被虐的な悦びに目覚めさせられてしまっている。
 尻穴まで犯されるのだと思うと、体は勝手に反応してしまっていた。
「あれ、期待してる? オマンコの締め付けが急に強くなったけど」
「そ、そんな……言わないで……言わないでぇ……」
 首を横に振って哀願するよしこ。
 しかし、山辺に膣奥を強く突かれると、それだけで快感に堕ちてしまう。
「まだまだ教育が足りないかな? 自分から喜んで求めるくらいじゃないとねぇ」
「ああんっ、あっ、あっ、あっ! 許してっ、許してぇ!」
 もう恥じも外聞も無く、よしこは涙を流しながら許しを請う。もちろん、山辺が許してくれない事も分かっていた。
(ごめんなさい桜木さん、田中さん……私はもう……!)
 山辺の手管の前に教師としての誇りは引き裂かれ、自分が女であることを思い知らされていく。
「そろそろイキそうでしょ? ほら、イッちゃいなよ!」
「ああんっ! あっ、あっ、あっ、ああっ! イク、イクぅ!」
 尻を平手打ちされながら亀頭に子宮口を叩かれ、よしこは呆気なく昇りつめていった。
 そんなベッドでの淫宴を横目に、早田は顔写真とプロフィールの書かれた紙の束を眺めていた。
 そしてその中の一枚に目を止め、今度は椅子に拘束された黒川へ視線を移す。
「……なんだ」
 その絡み付くような視線に、黒川は言いようの無い不安を覚えた。
 自分の手下のように使っていた男の、計り知れない闇の部分が、その視線の奥に存在している。
「気付かなかったぜ……なんで黙ってたんだ?」
「……何のことだ?」
 早田の言葉に嫌な予感が走り、黒川の背筋を冷たい汗が流れ落ちていく。
 何かを誤魔化そうとする態度を隠せないのは、それだけ黒川が追い詰められている証拠でもある。
 そんな黒川に陰惨な微笑みを浮かべて、早田は一枚の紙を床へ投げ捨てた。
「その女、お前の身内だろ?」
「っ!?」
 表向きに落ちたその紙には、黒川さとみという名の少女の写真が貼られていた。


 早田のマンションで行われている事など知りもせず、舞はただ切なげに喘ぎ続けていた。
 尻穴を突かれる快感にも慣れ、四つん這いの姿勢を保ったまま、その貫きに合わせて体を前後に揺らす。
 あらわになった乳房も激しく揺れ、髪も大きく乱れていた。
「あっ、あっ、あっ……んっ! あっ、ああっ……くっ……んんっ!」
 アナルセックスでの初めての快感と、太く逞しい指で膣内を掻き回される快感。
 舞は乱れていく自分を恥じ入りながらも、その強烈な快感の前に成す術無く屈してしまう。
(こんな……こんなのって……!)
 しかも、どこに仕掛けられたか分からないカメラで、尻穴を貫かれて喘ぐ自分を見られてしまっている。
 その事が更に舞の羞恥心を刺激し、恥辱に溺れさせる要因になっていた。
(もう……おかしくなりそうっ!)
 巧みな技巧を披露する剛三に、舞は激しく翻弄されている。そして二度目の絶頂はもう目の前に迫ってきていた。
 膣内での快感か、それとも尻穴での快感なのか、或いはその両方なのか。
 どちらにせよ、強烈な快感が舞の全身を駆け巡り、味わったばかりの絶頂感を導いていく。
 そして剛三もまた、その強烈な締め付けを前にして、射精の瞬間を迎えようとしていた。
「ああっ! だめっ、だめぇっ! イッちゃうっ、お尻でイッちゃうのぉっ!」
「私も出すぞっ……!」
 力強くアナルを貫き、入り口を激しく擦り上げていく。
 同時に膣内に潜り込ませた指先を激しく出し入れし、剛三は舞の絶頂を後押しさせた。
「あっ、あっ、あっ! イク! イクのっ! イッちゃうぅっ、イッちゃうぅぅ!!」
 爪先立ちになって舞の腰がグっと持ち上がり、尻穴と膣内が収縮を繰り返す。
 指先と男性器を締め付けるその感触に、剛三も堪えきれずに射精していた。
 ドク、ドクっと男性器が脈打ち、腸内へ大量の精液を注ぎ込んでくる。
 膣内で受け止める射精とは違い、その独特の感覚に舞は背筋が震えるような気がした。
(お腹が……熱い……)
 そして剛三が萎えかけた男性器を引き抜くと、広がったままの尻穴から大量の精液が溢れ出す。
「おお、こんなに出たか!」
 年齢を感じさせない程の大量の精液に、剛三は自分自身で感嘆の声を漏らしていた。
 そして尻穴を震わせながら悶える舞の姿に、新たな欲望を滾らせていく。
 けして若いとは言えない年齢であるはずなのに、射精したばかりの男性器が再び硬くそそり勃つ。
「尻だけじゃ切なかろう、こっちにも注いでやろうな」
 ソファーの上で上半身を突っ伏し、尻だけを持ち上げた状態でいた舞に、剛三は再び挿入していった。今度は尻穴ではなく膣内へと。
「あぁんっ……!」
 舞にはもう身動きする力さえ無く、その抽送に身を委ねて、切なく喘ぐ事しか出来なかった。



「どうして……どうして相原の小父様がこんな事を……!」
 監視カメラの設置されていない廊下で、舞は思いつめたような表情で剛三に迫った。
 幼い頃からよく知っていて、クラスメイトの健二の父親でもある。
 相原建設は地元だけではなく、地域でもトップクラスの企業であり、剛三はその現役の社長だ。
 そんな剛三がどうしてこんな不埒な行いをしているのか。舞にはどうしても納得できない部分があった。
「そりゃ決まってるだろ、舞を抱きたかったからだ」
 そんな舞の憤った言葉に対して、剛三は平然とした口調で言ってのける。
「そ、そんな理由で……!」
 舞が言葉を失うと、剛三はようやく真剣な表情を浮かべた。
「そうは言うがな、それは立派な理由じゃないか? いい歳をしてと思うかもしらんが、私だってまだまだ現役の男だ」
「でも……それなら奥様が……」
「旅行と買い物、たまに帰ってきたら健二の進学の話ばかり、そんな女にどんな感情を抱けと言うんだ」
「……」
 あまりにも自分勝手な物言いに、女として軽い苛立ちを覚える舞。
 しかし、そんな舞を無視して剛三は更に言葉を続けた。
「美しい女性、魅力的な女性を抱きたいと思うのは、男としての本能みたいなものだ……あの連中がやってる事は確かに非道かもしれんが、その力を借りなければ、私がどれだけ舞を好きでいても、抱く機会なぞ永遠に無かったんだ……納得しろとは言わんが、せめて分かっていてくれ」
「小父様……」
 その時になってようやく、剛三の思いが自分に向けられていることに気付かされる。
 好色で、ただ欲望を満たすためだけに自分を抱いていたとばかり思っていた相手が、自分に対して明確な好意を口にした。
 その事実に困惑するのと同時に、不思議なくらい鼓動が高鳴ってしまう。
 桜木家の長女として特別視されていた舞にとって、直接的な好意を寄せられる経験はそれほど豊富ではない。目の前の剛三を除けば、舞に執着する黒川ぐらいのものだ。
「健二の嫁にと言ったのも、そうすれば近くに居られると思ったからだ。例え義理の親子だったとしてもな」
 剛三の思いはけして受け入れられるものではない。
 けれど、その気持ちを聞かされた事で、剛三を恨む気持ちは霧散していってしまう。好意を寄せる相手を恨めしく思うことが出来ないのは、その育ちの良さもあるだろう。
「だから今回の話は、私にとって渡りに船だったよ。調教という口実のもとで、好きなだけ舞を抱けるからな」
「お、小父様……」
「色々と言ったが、私がスケベな親父であることは否定せんよ。だから、一緒に風呂に入るぞ」
 剛三のあまりにストレートな物言いに舞は呆気に取られ、そして思わず吹き出しそうになっていた。
 親子ほども歳の離れた相手だというのに、妙なところで子供っぽい部分がある。
 それに、幼い頃から可愛がってもらったという思いが、最後の最後で剛三を憎めなくさせていた。
「その代わり……小父様、ひとつだけ約束して下さいませんか?」
「約束?」
「はい……。あの人達が不信感を抱かないように、本気で私のことを……調教して下さい。あ、もちろんその……お芝居ですよ?」
 今度は剛三が唖然とさせられる番だった。
 メイド服を着せた舞に奉仕をさせ、その喜びと興奮に舞い上がっていたのだろう、自分でも不思議なくらい饒舌に語ってしまった。
 それに対して、まさか舞がそんな反応を返すとは想像もしていなかったのだ。
 或いは本気で憎まれ、蔑まれるだろうとすら思っていたのに、目の前の少女は微笑みすら浮かべている。
「しかし……いいのか?」
「覚悟はできてます……そうしないと、美沙ちゃんが……大切な友達が辛い目に合ってしまうんです」
 美沙の存在を持ち出された瞬間、剛三は緊張感を漲らせた。美沙が舞の級友であることは、もちろん剛三も知っていた。しかし、舞は剛三が美沙と既に関係を持っていることを知らない。当然、美沙がどんな状況にあるのかも知らないのだ。
 それを舞に伝えるべきかどうか、剛三は迷った。
 だが、並々ならぬ決意を浮かべた舞の瞳を見て、剛三も一瞬にして覚悟を決める。そういった決断力は、やはり一代で相原建設を作り上げただけはあった。
「その事なんだがな……」
 剛三から衝撃的な事実を知らされ、舞の顔色が変わっていく。


 桜木舞という少女の物語は、いよいよ最終局面を迎えようとしていた。

<つづく>

 

[ 戻る ]