同級生二次創作SS「螺鈿細工の月−第三章−」

◇ 第四話-新たなカタチ- ◇


 降り注ぐ温かい湯でも、身体に染み付いたものは洗い流せない。
 こびり付いた精液や汗のように、全てを洗い流してくれたらと、美沙は思わずにいられなかった。
「……」
 早田達が生活している部屋へ、慣れたように合鍵を使って入った美沙は、いつものようにシャワーを浴びていた。
 本来はこの部屋の住人である早田や山部は、今は別の部屋に行っている。それは丁度、この部屋の真上にある部屋だった。
 そこに誰が居て、いったい何をしようとしているのか、美沙は知っている。
 別に話して聞かされた訳ではなかったが、男達の会話を耳にしていれば、それくらいの想像はつく。
 今ごろクラスメイトである、桜木舞という名の少女が、男達の手によって陵辱されようとしているのだ。いや、正確には自分を抱いたばかりの男が、同じように舞を抱く。
 しかし、美沙にはもうどうすることもできない。
 舞の置かれた状況を偶然にも知ってしまい、そこに自分も巻き込まれてしまった。
 何とかして彼女と、そして自分も悪夢から抜け出そうと努力はしたが、それは全て水泡に帰してしまった。
 そして待っていたのは、制裁という名の陵辱。
 昼夜を問わず犯され続け、男を喜ばせる為の術を教え込まれた。
 逃れられない状況の中で、次第に淫らになっていく自分自身に、美沙は悲しむ事すら忘れてしまった気がする。
 美沙を娼婦として仕込んだ早田は、時が来れば解放すると言った。それがいったい何時なのかは、美沙にも分らない。もちろん、それを尋ねるだけの勇気も無かった。
 ただ、自分では抜け出せなくなってしまった美沙にとって、その言葉を信じる以外に救われる道は無い。
「ふぅ……」
 シャワーを浴び終え、大きなバスタオルで濡れた身体を拭きながら、美沙は小さく溜息を漏らした。
 そして素肌にバスタオルを巻きつけると、予め指示されていた部屋へと向かう。
 そこには、椅子に縛り付けられたひとりの男、黒川の姿があった。
「お前は……」
 元はといえば、彼と舞の情事を目撃してしまった事が、美沙を今の悪夢へと引きずり込んだ原因だ。
 黒川の顔を見た瞬間、美沙はやり場の無い怒りを覚えて、唇を噛んだ。
 許されるのなら、思い切り罵って怒りをぶつけたい。しかし、美沙にはそんな行動の自由は与えられておらず、その代わりに指示が与えられていた。
 美沙は身体に巻きつけてあったバスタオルを外すと、椅子に縛り付けられている黒川の足元に跪く。
「何をするつもりだ」
「……」
 美沙は黒川の言葉に無言で返し、黙ったままズボンのファスナーを下ろしていった。
 そして萎えた男性器をズボンの中から取り出すと、慣れた手つきで根本の方を握り、そっと唇と舌を押し付けていく。
 男の性感を心得た美沙が与える刺激に、黒川の男性器は瞬く間に起立していった。
(男なんてみんな……)
 そう思いかけて、たった一人だけ例外が居ることを思い出す。それは美沙が初めてを捧げた相手であり、舞を始めとして多くの女子生徒から思いを寄せられていた男子生徒。
 彼だけは女性を性の対象としか見ていないような、下劣な男たちとは違う。普段は軽い態度で女の子たちをからかったりもするが、本当はどこまでも優しく、そして強い。彼のような強さが自分にもあれば、こんな状況に陥ることもなかっただろう。或いは、彼が傍に居てくれたら。
 どんな時でも美沙を支えてくれた彼は、今はこの街から離れている。
 彼がこの街に戻ってくるまでに、何とかして早田達から解放されたいと願っているが、それが叶うかどうかは、早田の気持ちひとつだ。
 少しでも早田への心証を良くしておくために、今は素直にその指示に従うしかない。
 美沙は勃起した黒川の男性器を見つめながら、ひとり静かに覚悟を決め、その先端部分へと唇を触れさせていった。


 一方その頃、健二に注がれたものを綺麗に洗い流した舞は、脱衣所で用意されていた服へと着替えていた。たぶん剛三の趣味に合わせたのだろう、舞の通う先負の制服だったが、スカートの丈だけが、舞が普段身に付けているものに比べて極端に短かった。
 レモンイエローの揃いの下着を身に着けた上で、その制服を身に纏っていく。
「……」
 もう逆らう事などできないのだと諦めにも似た心境で、舞は淡々と行動していた。
 そして剛三はというと、早田に通された部屋で今日のこと、更には今後について説明を受けていた。
「では、社長のお好きなようにして下さい」
「ほう、いいのか?」
「はい。暫くは社長にお預けしますので、学校が終りましたら山部に届けさせます」
 早田のその言葉に、剛三は好色な笑みを満面に浮かべた。
 その後も早田からいくつかの申し出があり、剛三も少し驚いたようだったが、断る事無く受け入れた。桜木舞という極上の美少女を自由にできるのだ、多少のことは受け入れられる。それに早田の出した条件は、剛三の趣味から外れるものでもない。
「必要なものは山部に用意させますから、社長はどうぞご存分にお楽しみ下さい」
「ああ、そうさせてもらうよ。君の所にはそれなりに出しているんだからね」
「はい。それでは準備が整ったようですので、お部屋の方へ」
「ぐふふ……」
 早田に促され、剛三は好色な笑みを隠そうともせず、先にベッドルームで待っている舞の元と向かった。
「ほお……これは素晴らしい」
 特注の制服姿をした舞を見て、思わず感嘆を漏らす。舐めるような剛三の視線に、舞は恥らうような仕草を見せるが、それがまた剛三の獣欲を刺激した。
 素肌にまとわりついてくるような視線に、舞はスカートの裾を気にする。
 それにどれほどの意味があるのかと思いつつも、見知った相手である剛三に肌を見られるのは、やはり恥ずかしくて堪らない。丸見えになってしまっている太股を隠そうと、必死になってスカートの裾を握り締めていた。
 逆に舞を見つめる剛三は、恥らう舞の表情や仕草に興奮を高める。車内で美沙を抱いたばかりだというのに、早くも欲望に火が灯ろうとしていた。
「子供の頃から知っているが、ここまで綺麗になっていたとはね」
「……ありがとうございます」
 ストレートにその美しく育った容姿を誉められ、舞は戸惑いながらも小さく頭を下げた。桜木家と相原家は古くから付き合いがあり、剛三の言うように幼い頃から見知っている相手だ。
「しかし、まさかその舞ちゃんを私が仕込めるとは……男冥利に尽きるというものだ」
「仕込む……?」
 剛三の言葉の意味が分からず首を傾げる舞。しかし直後の剛三の言葉を耳にして、その表情が強張った。
「君が客を満足させられるように、セックスを教えてあげるんだよ」
「っ……!?」
「これから暫く、私が舞ちゃんのご主人様だ。いいね?」
 こうして剛三と二人きりにされている事からして、それが早田の意思であることは間違いない。だとしたら、舞にそれを断る権利は無いのだ。
 幼い頃からよく知った相手、幼馴染であり同級生である健二の父親。そんな剛三に身を任せなければならない状況に、それを演出した早田を恨めしく思う。
「返事はどうしたね」
「……分かりました、小父様……いえ、ご主人様」
 飲み込みの早い舞に笑みを浮かべながら頷き、剛三は舞へと歩み寄ってその肩を抱いた。
「さあ、まずは挨拶の仕方から教えてあげようか」
「はい……」


「あの親父も相当な好き者スねぇ」
「だから選んだんだろ」
 別室でモニターを眺めながら言葉を交わす早田と山部。二人が見ているモニターに映し出されているのは、剛三と舞の様子だった。
 早田が剛三に申し出たことのひとつが、その行為の全てを撮影して記録することだった。会社や家庭を持つ剛三にとって、それは大きなリスクでしかない。それでも受け入れたのは、やはり相手が舞だっただからだろう。
「声はちゃんと入ってるか?」
「大丈夫ッス」
 そう答えながら山部が手元のスイッチを操作すると、スピーカーから二人の会話が流れ始める。
『……と言うんだ、いいね』
『は、はい……』
 どうやら剛三が挨拶の仕方を教えている最中のようだ。並んでベッドの端に腰を下ろして、舞の肩を抱いたまま語りかけている。
 やや照明の絞られた部屋の雰囲気と二人の様子は、好色な中年男性とその愛人、或いは援助交際の相手にという感じに見えなくもない。ただし、そう見るには舞があまりにも美しく、金で体を売るような安っぽさが足りなかった。
「じゃあ、後は頼んだぞ」
「うぃッス」
 早田は後の段取りを山部に任せ、ひとりだけ先にその部屋を出た。向かう先はもちろん、黒川と美沙のいる階下の部屋だ。


「よし、じゃあ教えた通りにやってみなさい」
「は、はい……」
 剛三から指導という名目で、自分の欲望を押し付けられた舞。それを退けることができるはずもなく、諦めの心境で受け入れてしまう。
 そして剛三に促された舞は、剛三に肩を抱かれながら、躊躇いがちに口を開いた。
「し、指名して頂いて……ありがとうございます。どんなことでもしますから、今日は最後まで……舞を可愛がってください……」
「うんうん、いいねぇ」
 自分が言わせた挨拶に満足げな表情で頷き、剛三は肩を抱いていた手を腰の方へと下ろしていった。そしてもう一方の手を舞の太股の上に伸ばし、短いスカートの裾から現れている肌を、いやらしく撫で回していく。
「ぅ……」
「そうやって挨拶すれば、客は喜んで可愛がってくれるからね……私のように」
 太股の上を撫で回していた手が、そのままいやらしくスカートの中へと潜り込む。そして内側を撫で回しながら、ショーツの中心部分へと触れる。
(い、嫌……)
 早田の指示でもう何人も見知らぬ男に体を開いてきたが、やはり相手がよく知った剛三となると、嫌悪感が込み上げてくるのを抑えきれない。しかも、その息子である健二とは、つい先ほどまで肌を重ねていたのだ。まさか一日のうちに、幼い頃から付き合いのある相原親子と関係するとは、舞も予想だにしていなかった。
「それにしても惜しいな、初めてはあの男なんだろう?」
「は、はい……ぅ……く……んっ……」
 やはり剛三は健二とは違い、焦って舞を求めるようなことはせず、中年らしいねちっこさを発揮していた。耳元で舞の羞恥を刺激するように囁きながら、下着の上からゆっくりと刺激していく。
「こんなことなら、私が援助しておけばよかったよ。そうすれば舞ちゃんの処女も、私が奪ってあげられたのにねぇ」
 耳朶に吹きかかる剛三の生暖かい息に、嫌悪感で背筋がゾクゾクと震える。しかし同時に、下着の上から触れてくるもどかしい愛撫に、舞の中で欲望が目覚めようとしていた。 そしてその指先がいよいよ核心に触れようとした瞬間、剛三は何かを思い出したように手を離した。
「おっと、そうだった」
「はぁ……はぁ……」
 戸惑う舞を放置して、剛三は何やら準備を始める。
(いったい何を……)
 そんな舞の疑問は、剛三が手にした物によってすぐに明らかにされた。再び舞へと振り返った剛三が手にしていたのは、小型のビデオカメラ。最新機種であるそれは、内蔵された記憶装置に長時間の録画が可能なものだが、更に隠された機能を持っている。舞にはそこまでは分からなかったが、ともかくそのビデオカメラには気付いてしまった。
「お、小父様……!?」
「ちゃんと記録を残しておかないとね」
 山部が用意した手書きの説明書を見ながら、剛三はそのビデオカメラの電源を入れ、そのまま録画ボタンを押してレンズを舞へと向ける。撮影を示す赤いランプを目にした舞は、思わず息を飲んで身動きが取れなくなった。
 甦ってくるのは、早田に撮影され我を忘れて乱れてしまった記憶。その記憶が鮮やかに甦り、膝が小さく震え始める。
「さてと、まずは……そのまま下着を脱いでごらん」
 液晶画面に映った舞と実際の舞を同時に眺めながら、己の欲望を全開にさせていく。
 舞はカメラのレンズを強く意識しながら、それでも剛三の言葉に逆らうことができず、怯えたように視線を逸らしながら頷く。そして震える手を短いスカートの裾から潜り込ませ、ゆっくりとショーツを下ろしていった。
(と……撮られてる……)
 スカートの裾が短すぎるせいで、ショーツから脚を抜こうとすると、それだけで股間が見えそうになり動きがぎこちなくなる。いずれ撮影されてしまうとは分かっていても、やはり撮られてしまうのには抵抗がある。カメラを意識して必死に局部を隠しながら、やっとのことでショーツを脱ぎ終えた。
 すると剛三は舞の予想通りのことを要求する。
「そのままベッドに座って、脚を広げなさい」
「っ……」
 分かっていた事とはいえ、実際にその指示に従うとなると躊躇われる。
「お……小父様、お願いします……もう許して下さい……」
「何を言ってるんだ、これは指導なんだよ。それに、私はご主人様だろう?」
「は、はい……ご主人様」
 ビデオカメラを構えたままの剛三に促され、舞は仕方なくベッドの端に腰を下ろす。そして躊躇いながらも少しずつ脚を動かし、肩幅より少し狭い程度に開いてみせた。
 スカートの影になって辛うじてはっきりと見えてはいないが、覗き込めば柔らかな恥毛が見えてしまう。
「その恥じらいの表情が堪らんな、実に興奮させられる……ほら、スカートを捲ってごらん」
「……」
 スカートの裾を捲り上げてしまえば、もう隠すものは何も無い。舞は必死に表情だけで剛三に許しを求めたが、それに応じる気配は全く感じられなかった。
 震える手がスカートの裾を掴み、少しだけ手前に引く。すると剛三はカメラごと近付き、舞の股間を覗き込もうとする。
「い、嫌っ……!」
 近付いたカメラの存在に嫌悪感を抱き、慌ててスカートごと押さえるようにして股間を覆い隠す。すると剛三はそれまで見せていた態度から一変し、怒号のような声で舞を怒鳴りつけた。
「隠すな!」
「っ!?」
 その声の大きさと強さに、舞の体がビクッと跳ねた。
(お、小父様……)
 剛三が初めて見せた陵辱者としての態度に、舞は怯えずにはいられなかった。今度は緊張ではなく恐怖に震える手で、再びスカートの裾を持ち上げていく。
 すると剛三は再び穏やかな調子の声に戻り、嬉々とした表情でカメラを近付けていった。
「そうそう、それでいいんだ」
 近付くカメラのレンズと剛三から目を背け、唇を噛み締めて恥辱に耐える。その間にもカメラと剛三の好色な瞳は更に近付き、舞の秘所へと遠慮の無い視線を突き刺した。
「もうかなり開発されてるような事を言ってたが、まだまだ綺麗な色と形をしてるじゃないか……どれ」
「あっ……!」
 自分の唾液で軽く指先を濡らすと、剛三はその指で秘唇を左右に開いてしまう。艶かしいサーモンピンクの秘肉や、微かに蠢く小さな穴までがレンズに晒され、その全てが記録されていく。
 秘唇を広げられ、その奥まで撮影されているという状況が、舞の被虐的な性癖を刺激する。敏感な体は精神的な刺激にも素早く反応し、早くも膣奥から透明な雫を滲み出させていた。
 眺めているその目の前で、膣口の辺りが部屋の照明を反射して光るのを剛三は見逃さなかった。
(ビデオに撮られるだけで濡らすか……かなり仕込んであるじゃないか)
 早田からは舞の仕込を手伝って欲しいと頼まれていたが、それは建前でしかなく、舞は既にかなりの所まで開発されていることに気付く。自分の手で開発していく楽しみは減ったが、それならそれで楽しみようがある。剛三は早田に言われた仕込という部分を気にせず、自分の嗜好のままに楽しむ道を選んだ。
 ジジジッと小さな動作音と共に、カメラのレンズが接写状態の秘部に焦点を合わせる。
「どれ、中の具合はどうかな」
 唾液に濡れた指先を、剛三はおもむろに膣口へと潜り込ませた。
「ぅんっ……!」
 何の前触れも無い侵入に、舞の体がビクッと小さく跳ねる。全てにおいて逆らうことのできない舞は、唇を噛み締めてその恥辱に耐えるしかなかった。
 剛三はその指先に膣内の感触を確かめながら、ゆっくりと指を出し入れさせていく。微かに濡れ始めていた膣内は、指先の抽送に敏感な反応を見せ、瞬く間に蜜を溢れさせ始めた。
 舞の年齢ならまだ硬さが残っていてもおかしくないはずだが、指先に感じる膣襞は柔らかく、まるで生き物のように蠢きながら絡み付いてくる。
「これは具合が良さそうだな、ひょっとして舞ちゃんは名器というやつかな」
 剛三の卑猥な軽口に舞は言葉を飲み込み、黙ったまま恥辱に耐え続ける。舞のささやかな抵抗も虚しく、剛三は好き勝手に膣内を弄んでいく。
 舞に強く意識させるように、剛三はじっくりと時間をかけて指を出し入れさせる。膣内を行き来する指の感触と、微かに響き始めた湿り気を帯びた蜜の音に、抑えきれない快感が高まってしまう。
「ぅ……んっ……く……ぅ……はぁっ……!」
 指の抽送に合わせて、くちゅくちゅと淫らな音が響く。心の中で必死に否定しようとするが、敏感な体は快感の連鎖に飲み込まれてしまう。
 そんな舞の反応を見逃すこと無く、剛三はここぞとばかりに責め始めた。膣内に挿入していた指を抜き去り、代わりに顔を近づけていくと、秘唇に吸い付くようにして、濡れ始めた膣口へと指の代わりに舌を潜り込ませた。
「ひゃぅっ! だ、だめぇっ……!」
 指の出し入れよりも遥に刺激的な愛撫に、舞は動揺を隠す事ができなかった。
「ぢゅるっ、ぢゅぢゅっ、ずちゅぅぅっ……!」
 激しく音を立てながら蜜を吸い上げ、厚みのある舌で膣内を犯す。まるで生き物のように動きまくる舌の感覚に、舞は我を忘れて喘ぎ乱れた。
 股間に埋められた剛三の頭を押さえ、豊かな胸を大きく震わせながら、甘く染まった嬌声を迸らせる。
「あっ……あっ、あっ……あぁんっ……!」
 明らかに声の質が変わり、その表情も快感に蕩けていく。
(こ、声が……出ちゃうっ……!)
 漏れそうになる声を堪えようと、指を噛んで必死に耐えようとするものの、剛三の巧みな舌使いはそれを許さない。
 硬く尖ったクリトリスを弄び、滔々と蜜を溢れさせる膣口を掻き乱し、大きく音をたててそれを吸い上げる。
「ずるっ、ずちゅっ、ぢゅぅぅぅっ……!」
「ひんっ……! だめっ……許して、許してくださいっ!」
 このまま責め続けられていれば、自分がどうなってしまうのか、舞は身を持って経験済みだ。そうなってしまうことへの恐怖から、股間に顔を埋めている剛三に許しを請う。
(このままだと……欲しくなっちゃう……!)
 しかし剛三は愛撫を止めるどころか、更に激しく刺激し始める。
 尻を抱えるように両手を回し、逃れられないようにしっかりと押さえ付けながら、若い蜜壷を存分に味わい尽くす。
「あああぁっ! んっ、んっ、んっ、んんーっ!」
 潜り込んだ舌が敏感な部分を刺激する度に、舞の下腹部がビクッ、ビクッと震える。堪えようとする意識は次第に薄らぎ、膣内から湧き上がる女の悦びに、全ての意識がそれに押し流されそうになる。
 そして舞が屈しそうになってしまった瞬間、剛三の強烈な愛撫が中断された。
 あと少し続けられていたら、はしたなくも挿入を強請ってしまっていたかもしれない。しかし、剛三の方が先に堪えられなくなり、舞への挿入を欲してしまっていた。
「ふぅ……なかなか敏感じゃないか」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
 舞の股間から顔を上げた剛三は、唾液と愛液に濡れた口元を手の甲で拭い、ぐったりと身を投げ出した舞を見下ろしながら、ズボンのベルトを外す。そして下着の中から勃起した男性器を取り出し、舞の体へと覆いかぶさっていった。
「今度はこれで感じさせてやろうな」
 口淫でたっぷりと感じさせた膣穴に、熱い肉の塊が触れる。その感触に挿入されてしまうのだと分かっても、舞は身動きすることさえ出来なかった。
「んっ……!」
 小さな膣口を押し広げながら、その熱い肉の塊は膣内を進んでいく。
「おお、これは堪らんな……チンポが蕩けそうだ」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 男性器全体を柔らかく包み込む濡れた感触と、微かに蠢いているような襞の感触。そして何より、入り口付近と膣奥の二箇所で、それぞれ異なった締め付けを発揮してくる。その刺激的な感触に、剛三は思わず感嘆の声を漏らした。
 経験については豊富な方だと自認していた剛三だったが、ここまで見事に具合のいい女性器は初めてだった、まさしく名器と呼ぶに相応しい、具合と感度を舞は併せ持っていた。
(暫く飽きそうにないな、これは)
 早田との約束では、これから暫くの間は舞を自由にできる。どうやって楽しもうか考えただけで、体の奥から熱いものが込み上げてくるのを剛三は感じていた。
 そして挿入直後の表情や、結合部分をしっかりと撮影してからカメラをベッドサイドに据え、剛三は舞とのセックスに集中した。
 まずはその感触を確かめるように、軽く腰を動かして出し入れする。すると、それだけで締め付けの快感が下半身を襲い、思わず声を漏らしそうになってしまった。
「んんっ……んっ……んはぁ……」
 舞も同様に剛三の抽送に切なげな声を漏らし、早くもその表情を快感に染めていく。
「どれ、本気でいくか……」
 剛三は折り曲げられた膝の辺りを押すようにして、舞の両足をしっかりと開かせる。すると舞の腰がやや浮き上がって、挿入に角度が付けられるのと同時に、繋がっている部分が舞の視界に入るようになる。
(あ、あんなに……)
 剛三の男性器の大きさは分かっていたつもりだったが、秘唇を割り開いて挿入されているのを目にすると、改めてその大きさを実感する。
 膣内は限界いっぱいまで押し広げられ、そこへ出し入れされる男性器は、豊富な愛液に根元まで淫らに濡れている。
 そこを見つめる舞の視線に気付いた剛三が、好色な微笑を浮かべて舞の顔を覗き込んだ。
「いい眺めだろう? 目を逸らさずに、ちゃんと見ていなさい」
 剛三の指示が無くとも、舞はその光景から視線を逸らすことができなかったはずだ。それくらい、目の前の淫らな光景に心を奪われてしまっている。
「くぅんっ……あっ、ああっ……はぅっ……!」
 舞にしっかりと見せ付けるように、ゆっくりと力強い抽送を始める剛三。繋がったその部分からは、出し入れの度に卑猥な音が響き、まるでそこが淫らな楽器にでもなってしまったかのように、様々な音色を奏でていく。
「んっ……んっ……んっ……くっ……ぅ……んんっ……!」
 漏れそうになる嬌声を堪えようとするが、力強い剛三の腰使いに呻くような声が漏れる。それは次第に甘く、そして切ない喘ぎへと、舞の心とは裏腹に変化していった。
「んっ、んんっ……はぁっ……んくっ……あっ、あっ、あっ、あぁんっ!」
 今日は既に健二にも抱かれ、体の奥の官能にも火が灯されていた。一度は消えたように見えるその火も、刺激的な愛撫によって再び燃え上がり、激しい抽送によって油を注がれ、一気に激しく燃え盛る炎となる。
「んんんっ! あっ、あぁっ……はぅんっ!」
 体を内側から焦がしていく官能の炎に、舞の理性も焼き尽くされてしまう。
(どうして……こんなに感じちゃうの……!)
 相手はクラスメイトの父親であり、幼い頃から見知っていた相手だ。社会的な立場もあり、けして許される関係ではない。
 否定する要素は限りなく存在しているのに、その全てを快感という名の悪夢が覆い隠してしまう。
 それほどまでに剛三の男性器の逞しさと、その力強い腰使いは舞を虜にしていた。
「あっ、あっ、あっ! だ、だめっ、だめですっ……んくぅっ!」
 豊富な経験に裏づけされた老練な手管と、年齢を全く感じさせない逞しさ。そして何より、許されない相手だという背徳感が、泥沼のような快感の渦に舞を引きずり込んでいった。
「お、おじさまっ! そ……そこ、ダメなのっ……んんっ!」
「おお、そうか。舞ちゃんはここが弱いんだな」
 舞の言葉は裏を返せば、そこが最も感じてしまう場所だと教えているようなものだ。
 剛三は好色な笑みを口元に滲ませ、深く挿入した状態で腰を小刻みに動かす。すると硬く膨らんだ亀頭が子宮口を叩き、その甘美な刺激に舞は悶絶する。
「ひんっ……! あ、ああっ……すごいっ……すごいのぉっ!」
 恥じらいを必死に堪えていた表情が、一転して快感に蕩けていってしまう。普段は清楚な顔立ちに、艶が溢れ出して来る瞬間だ。
「ここの良さを知っとるとは、桜木家のお嬢ちゃんもスケベに育ったもんだ」
「やぁんっ……い、言わないで……んくっ……あっ、あっ、あっ、あぁんっ!」
 剛三の言葉に、再び顔を真っ赤にさせて恥らう舞。しかし、その様子はそれまでとは異なり、羞恥によって興奮を高めているのが態度に表れていた。
 舞の反応が変わったのを見て取った剛三は、不意に腰の動きを止めて男性器を引き抜いてしまう。そして戸惑いの表情を浮かべる舞の顔を覗き込み、淫猥さに満ちた表情で囁きかける。
「そういえば聞いてるぞ、舞ちゃんはバックでするのが好きだそうじゃないか」
「あぅぅ……」
 恥じらいながら頬を染めた舞は、何も答える事ができずに言葉を飲み込む。認めたくはなかったが、背後から貫かれると乱れてしまうのも事実だ。しかし、それを口に出して答えることは躊躇われる。
「私も好きなんだよ、舞ちゃんのように可愛らしい子を後ろから貫くのが。さあ、四つん這いになって自分でオマンコを開きなさい」
 剛三の言葉には有無を言わせないだけの力があった。
 のろのろと体を起した舞は、床に脚を下ろして前屈みになり、ベッドへと手を突いて腰を突き出す。するとすぐに剛三が手を伸ばし、スカートの裾を腰の辺りまで捲り上げた。
「早くしなさい」
「……はい」
 躊躇っていたところへ剛三の低い声で促され、舞は諦めたように片手を股間へと伸ばす。そしてたった今まで貫かれていた秘所を、その指でそっと開いて見せた。
「よしよし、いい子だ」
 満足げに頷きながら、剛三は舞の尻を撫で回すと、勃起したもので再び舞を貫いてしまう。
「んはぁっ……!」
 膣奥に溜まっていた愛液が溢れ出す程の強烈な挿入に、舞は背中を大きく仰け反らせ息を吐いた。
 自慢の男性器で背後から舞を貫いた剛三は、腰を回すように動かして膣内の感触を確かめる。
「おお、こっちからの具合も素晴らしいじゃないか」
「んんっ……はぁ、はぁ、はぁ……ひゃぅっ……!」
 充分に高まっていた所へ背後から貫かれ、舞はもう剛三の言葉に反応する余裕すら無くしていた。
 そして剛三は舞の腰をしっかりと掴むと、荒々しく腰を動かし始めた。
「んはぁっ! あっ、あっ、あっ、ああっ!」
 腰が浮き上がってしまいそうなほどの、角度の付いた激しい貫きに、その勢いを腰だけでは受け止めきれず、全身を激しく前後に揺らす。重力に引かれて大きさを増している乳房も、慣性の法則に従って激しく揺れ乱れる。
「さっきよりも濡れてるじゃないか、そんなにバックが好きだったとはなぁ」
「それは……あぅんっ! あっ、あっ、あっ……い、いいっ、いいのぉっ! んはぁっ!」
 密着した状態で激しく出し入れされる男性器に、膣内の全てを擦り上げられる。その快感は舞の理性を完全に溶かし尽くし、思考回路をショートさせた。
「あっ、あっ、あっ、ああーっ! か、感じるっ、感じちゃうぅっ! いいのっ、すごいのぉっ!」
 腰を叩きつけるように力強く貫き、絡みつく膣襞を巻き込んで出し入れさせる。許されない相手との背徳的なセックスに、舞はどこまでも溺れていってしまう。
 子宮口を叩かれ、膣襞を擦られ、膣内の全てを刺激される。その腰使いも動きや勢いに複雑な変化がつけられ、常に舞の予想を超えた抽送が繰り返される。
「んーっ! んーっ! んーっ! んあああああぁっ!」
 その激しい快感に舞は全身を震えさせ、込み上げる絶頂感に衝き動かされていく。剛三の激しい抽送に合わせ、自分からも淫らに腰を前後に揺らし、少しでも快感を高めようとしてしまう。
「気持ちいいっ、気持ちいいよぉっ! あっ、あっ、あっ! もうだめっ、イッちゃうっ、イッちゃうぅっ!」
 子宮が熱く疼くような感覚に、舞は我を忘れて泣き叫んだ。
 剛三はそんな舞を焦らすことなく、一気に絶頂へと導いていく。
「よし、しっかりイクんだぞ!」
 更に激しく腰を動かし、小刻みな抽送で膣内を擦り上げる。そこへ変化を付けるように膣奥を叩くような動きを加えると、舞はもう耐えることができなかった。
 舞は剛三の激しく巧みな腰使いに悶絶し、絶頂の叫びを迸らせた。
「ひぃんっ! あ、ああっ……イク! イク! イクイクイクぅっ! イッちゃうぅぅぅーーーーーっ!!」
 白い喉を見せるように大きく背中を反らし、体を支えている両腕を震えさせる。膣内は眩いばかりの絶頂に震え、嬉しそうに剛三の男性器を締め付けていた。
「あ……あぁ……んはぁ……はぁー……はぁー……はぁー……」
 そして舞が絶頂に達してしまうと、それを待っていたかのように剛三も射精が近いことを告げる。
 絶頂の余韻に震えていた舞も、その言葉で我に帰ると、慌てて背後の剛三から逃れようとした。
「さてと、私もたっぷりと注いでやるからな!」
「だ、駄目ですっ……! んんっ、んっ……くはぁっ!」
 必死になって膣内での射精を防ごうとしたが、剛三の力に敵うはずもなく、その男性器は膣内で激しく脈打ち始める。
 先端は子宮口にぴったりと押し付けられ、膣内は男性器が隙間無く満たしている。当然のように注がれる精液の向かう先は、熱く疼いている子宮しか存在しなかった。
「ああっ……! あ、熱いっ……いや……んくぅっ……」
 ドクッ、ドクッと流れ込んでくる熱い精液を、体の奥でしっかりと感じる。それは絶望感をもたらしながら、同時に女としての充足を舞に与えていた。
 しっかりと満たしていく精液に子宮が震え、全身から力が抜け落ちていく。
「ん……んはぁ……はぁー……はぁー……はぁー……」
「おおぅ……」
 男性器に密着した膣内が蠕動を繰り返し、まるで精液を搾り取るかのような動きを見せる。その刺激に剛三は思わず感嘆の声を漏らし、射精したばかりの膣内をゆっくりと擦り上げていく。
 膣奥に溜まっていた精液を、更に奥へと送り込むようなその動きに、舞は深い悲しみを覚えながら細い肩を震わせていた。


「いやいや、マジで凄いっすね、あのオッサン」
 ビデオカメラから送られてくる映像を眺めながら、山部が自分の事を棚に上げ、呆れたような声を漏らす。
 目の前にある大きな画面の中では、剛三が背後から舞を貫いていた。
「……向こうはどうだ?」
「ちょっと待って下さいよ……」
 早田に言われ、山部は慌てて手元のスイッチを操作する。すると剛三と舞が映し出されている画面の端に、小さな別の画面が現れた。
『や、止めろ……』
 音声も切り替えられたのか、スピーカーから黒川の声が流れ始める。小さな画面に映し出されているのは、別室の黒川と美沙の姿だった。


「ちゅ、ちゅう……んん……じゅる……ぢゅっ、ぢゅちゅっ……んっ、んっ、んっ……んぷっ……」
 椅子に縛り付けられた黒川の足元に跪いた美沙は、その男性器を熱心にしゃぶっていた。
 黒川にとってそれは不本意な行為ではったけれど、男としての感覚は素直に反応してしまう。美沙の手に触れられた瞬間から、それは激しく勃起してしまっていた。
「ちゅぱぁ……んふ……こんなにしてるのに、途中で止めても平気なの……?」
「くっ……」
 舞とも久しく触れていなかった黒川は、その刺激を受けて確かに昂ぶってしまっている。しかし、こうしている間にも舞の身に何かが起きているとすれば、ただ身を任せてしまうことはできなかった。
「いつでも出していいから……ちゅっ」
 肉棒を手で扱きながら言うと、美沙は再び先端から咥え混んでいく。黒川に命じて陥れた少女が、短期間の間にここまで変貌している事実に驚かされつつ、黒川は同時に背筋が寒くなる思いをしていた。
 早田や山部の手管は知っているつもりだったが、ここまで女を変えてしまうものだとは思わなかった。そしてそんな二人の手に、舞が握られてしまっている。
(まさか舞も……)
 今の美沙の姿を見ていれば、舞がどんな目に合っているか想像するに難くない。舞を信じたいという気持ちは強かったが、自分のしてきた事を思えば、単純に信じきれるものでもない。
(舞……!)
 一刻も早く舞の元へ向かいたかったが、黒川にその機会が訪れることはなかった。

<つづく>

 

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