「同級生」 桜木 舞

---螺鈿細工の月--- 第三話

同級生より。

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1.水滴
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 舞の耳朶を甘噛みしながら、黒川は細心の注意を払って蜜壺を掻き回す。
 細い睫毛を震わせながら、舞はその指先が与える刺激に苦悩の表情で喘ぐ。
「んんっ……ふぁっ…!!」
 借財と引き換えに身体を要求した男とは思えないほどに、黒川はあくまでも優しく愛撫を繰り返し、舞の身体に唇を雨のように降らせる。
 舞は初めて味わう快感に翻弄され、そしてそんな自分自身に戸惑う。
 戸惑う舞をよそに、燃え上がる官能の炎はその身体を熱く焦し、淫らな雌へと変えていく。
「あんっ!、んぁっ……はぁっ……くぅんっ!!」
 股間へと埋もれた黒川の手はすっかり舞の分泌させた蜜によって濡れ、薄く灯された明かりに反射して輝く。

「さてと…そろそろ味見させて頂きますかね…」
 そう呟くと黒川は態勢を変えて舞の股間へと顔を近づけた。
 快感に打ち震えていた舞も、慌てて股間にある黒川の頭を両手で押さえ付けた。
「いやっ…そんなっ……見ないでぇっ!」
 しかし力の抜けた舞の手では黒川を止める事など出来るはずもなく、黒川は眼前に舞の秘所を捕らえてしまった。
 微かに開いて蠢きながら蜜を滴らせる可憐な花びら。
「ほう…」
 その美しさに黒川は嘆息し、そして開きかけた花びらを指先で弄び始めた。

 両手の指で肉襞を割り開くと、奥からは透明感のある蜜が滴り落ちてくる。
 それを舌先ですくい取ると、黒川は肉襞の間へと舌を潜り込ませていった。
「んぁっ……!!」
 ザラついた舌の感触を受け、舞は思わず大きく仰け反って喘ぐ。
 舞の敏感な反応に気を良くした黒川は、舌全体で押すようにしてクリトリスを刺激しながら、そっと指先で膣口を探る。
 指先に小さな窪みの感触を受けると、舞の膣内を傷つけないように気を使いながらゆっくりと指を潜り込ませていった。
「はぁんっ!、いやっ……駄目ぇっ…!」
 処女地に無骨な男の指を潜り込まされた舞は、その嫌悪感と不思議な感覚に身をくねらせる。
(少しほぐしておかないとな…)
 黒川は舌でクリトリスに強烈な刺激を与え続けながら、膣の入り口付近で指をそっと出し入れさせる。
 唾液と愛液の交じり合った水音が響く部屋の中で、舞は桜色に染めたその身を淫らに踊らせた。
「はっ、はぅんっ…!、ああっ……くぅんっ……!」
 明らかに官能の色に染まったその甘い声音。
 まだ誰の物も受け入れた事の無い処女地を黒川の指先がゆっくりと掻き回し、敏感な突起を舌全体で刺激され、舞は初めて味わう激しい快感に次第に溺れていく。
 しかしそれでも、舞は決して自ら快感を求める事は無い。
 例え快感の渦に飲み込まれ黒川の愛撫の前に淫らに喘ごうとも、頑なに耐え続ける舞。
 その一言を発すれば更なる快感が待っている。
 そう本能が告げても、舞の最後の理性の欠片はその本能の叫びを必死に押し殺す。
「あっ、あっ…!、んぁぁっ…!!、んんっ、あっ、ああっ、ふぁっ……!!」
 真っ白なシーツを掻きむしり、長い髪を振り乱して喘ぐ舞。
 その甘い叫びは黒川の本能を高ぶらせ、舞への愛撫を激しくさせていく。

(ふふ…楽しませてくれる…)

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2.鮮血
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 クリトリスを甘噛みしながら舌先でくすぐるように転がしながら、指先はゆっくりとほぐすように膣内を出入りする。
 甘く鋭いその刺激に、舞は息も絶え絶えに悶え喘ぐ。
 それでも決して自分から求めるような言葉を発する事の無い舞に、さすがに黒川も焦れていた。
(急ぐ必要は無いか……まだ先は長い……)
 そう自分自身を納得させるが、本音は甘い舞の喘ぎに刺激され、股間の物も限界に達していたのだ。

 黒川は舞の股間から顔を上げると、片手で膣内を刺激し続けたまま、先走りの液に塗れた自分の物を軽く擦り上げる。
「さあお嬢様……そろそろ頂かせてもらいますよ」
 弱くなったとは言え続けられている愛撫に、小さく喘ぎながら舞は薄く瞳を開ける。
 足下で膝立ちになった黒川と、その股間で隆々とそそり立つ物が視界に入ったが、激しい快感によって意識に霞のかかった舞には、そこから何も思い描く事はできなかった。
 ただ、自分の何か大切な物を失ってしまう、それだけは朦朧と理解していた。
(もう……私には…どうする事も……できない……)
 舞の頬を、大粒の涙が伝って零れ落ちた。

 舞の両足の間に体を割り込ませ、片手で押さえつけながら狙いを定める。
 先端を数度秘所に擦り付けてから、黒川はゆっくりと腰を進めていった。
「んんっ………あぁぁっ!!」
 肉襞を掻き分けて進む黒川の物は、舞の純潔の証を容赦なく突き破り、その全てを埋めていく。
 時間をかけてほぐされていたとはいえ、やはり鋭い破瓜の痛みが舞を襲う。
 苦痛に眉を寄せて顔を歪める舞。
 黒川は構わず、一気に全てを舞の体内へ埋没させた。
「痛………っ」
 根元まで挿入してしまうと、黒川はそのまま舞の顔へと自分の顔を近づけ、その眼前で囁くように言った。
「これで…大人の仲間入りですね……舞お嬢様」
 舞の純潔を奪った喜びからか黒川の口元は下卑た笑みで歪み、その瞳は異様な光を放っていた。
 舞はその光から逃れるかのように顔を背け、心と身体の痛みを必死に堪える。

 黒川は異様な笑みを浮かべたまま舞から顔を離すと、両手で舞の腰を抱えてゆっくりと腰を動かし始めた。

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3.墜
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「うっ……んんっ……!」
 やはり高まっていた官能よりも破瓜の痛みのが強いのだろう。甘い香りを含んでいた喘ぎも、苦痛から漏れるそれへと変化していた。
 しかし、それまでは単調なリズムでゆっくり浅くと貫いていた黒川が、その動きに変化をつけ始めると舞の反応が一変する。
 深く、浅くとリズムに変化を付け、時折指の腹でクリトリスを刺激してやると、舞の身体が小さく跳ねる。
 そして愛らしい口元からは甘い喘ぎが漏れた。
「ふぁぁっ!、んっ……あぁんっ!」
 舞の持つ才能だろうか。破瓜からそれほど時が経っていないにもかかわらず、黒川が深く子宮口の辺りを突くと、舞は切なげな喘ぎを漏らして顔を激しく左右に振る。
 確かに快感を感じているその反応に、黒川は満足げに頷き、そして少しずつ貫く速度を速めていった。
 そして腰を抱えてダイナミックに貫きつつも、言葉で舞を責めるのも忘れない。
「お嬢様には才能がおありのようですね……身体はすっかり私に馴染んでいますよ…」
 投げつけられた黒川の言葉に屈辱を覚える舞だったが、黒川の言う通りに身体は敏感に反応し、口から漏れる喘ぎは止める事ができない。
「あっ、あっ、あっ、ふぅんっ!!、んぁっ……!」
 言葉で責められる度に黒川の物を絞めつけてくる舞の膣内。
 知的な舞なだけに、羞恥心を巧みに刺激する黒川の言葉責めに過敏な反応を見せてしまうのだろう。
 意にそぐわない相手に抱かれているにも関わらず、淫らな反応を見せる舞の身体。
 その極上の肉体を隅々まで味わうかのように、黒川は抽送の速度を落して長くゆっくりとしたストロークで舞を貫く。
「はぁっ…あぁ……んくぅっ!、んっ、んっ…!」
 豊富な潤滑液によって滑らかに出入りしつつ、淫猥な水音をたてながら舞を貫く黒川の男性器。
 それを舞に見せつけようと、黒川は膝下に手を入れて舞の両足を抱え上げる。
 その抱え上げた両足をそのまま舞の頭部の方へと近づけると、自然と腰が浮き上がった。
 抽送によって溢れ出した愛液が柔らかな腹部を伝わり、紡錘形を崩さない乳房へと流れていく。
「御覧なさい、お嬢様……私の物が出入りしているでしょう」
 薄っすらと瞼を開いた舞の視界に、淫らに開いた自分の秘所に出入りする黒川の隆々とした物が映る。
 花弁を押し広げて出入りしているその光景は舞の羞恥を激しく刺激し、更に舞への快感を増幅させていく。
「ほら、美味しそうに咥え込んでいますよ……」
 言葉で嬲りながら、黒川は上から打ち込むように舞を貫く。
「いやぁ……言わないで………あぁっ!、んっ……はぁぁっ!!」
 巧みな黒川の手によって、舞は完全に女として花開こうとしていた。

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4.始まり
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 破瓜の痛みと激しい快感の混じり合う混濁した意識の中で、舞の身体は自然に黒川を求めるようになっていた。
 決して黒川を求めるような言葉は口にしなかったが、快楽の渦に沈んだ身体は素直に黒川を求めてしまう。
 貫きに合わせて腰は淫らに動き、抱え上げられた両足は黒川の腰を抱えるように回されている。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あああんっ!!、ふぁぁっ…!!」
 確実に快感を感じているにも関わらず、決して屈服する事の無い舞。
 黒川は墜ちない舞に対する苛立ちと共に、やはり自分の求める舞はこうでなくては…とも思う。
(ゆっくりと…素直にしてあげますよ………舞お嬢様…)
 黒川は抱えていた舞の両足から手を離すと、目の前にある舞の乳房へと空いた手を伸ばす。
 そして乳房を大きく揉みほぐしながら、貫く速度を速めていった。
「ふぁぁぁんっ!!、んんっ!、んっ、んっ、んんっ!!」
 激しい抽送に舞の陰唇は無残に捲れ上がり、溢れ出した愛液は白く濁って泡立っていた。
 そして黒川の腰の動きはピークを迎える。
「くっ………出しますよ……お嬢様!」
「あっ、あっ、はぁんっ!!、んっ……いやっ…中は……中には出さないでぇっ……!!」
 完全に混濁していた意識が蘇り、最後の線を越える事を拒む。
「それでは……ここに出させてもらいますよっ!」
 絶頂の間際に黒川は素早く舞の膣内から自分の物を抜き出し、片手で激しく擦り上げながら舞の乳房めがけて射精した。
 白濁した液が舞の白く美しい乳房へと降り注がれる。
「はぁぁっ!、あっ……あぁぁぁっ………」
 初めて嗅ぐ男の精の香りと肌に感じる温もり。
 その瞬間、舞は小さく達していた。

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」
 ようやく陵辱から解放された舞は、だらしなく手足を投げ出して荒い息に胸を隆起させる。
 黒川は自分の物の後始末をしながら、舞の肢体を眺めていた。
 シーツに残された破瓜の跡と、乳房に残った自分の精液。
 ようやく黒川は舞を陵辱したのだという実感を得て、内心で高笑いを上げていた。
(ふ…ふははははっ!、やったぞ…俺は手に入れたぞ!!)
 そしてこれから始まるであろう舞との悦楽の日々を思い描き、黒川はその身を歓喜に震わせていた。

 そして舞は……

(汚されてしまった……大切なものを奪われてしまった……)
 いずれは愛する男に捧げるつもりだった処女を奪われた。
 そして陵辱はこれで終わった訳ではない……まだ始まったばかりなのだ。
 朦朧とした意識の中で、自分の未来を包む暗雲を見たような気がする舞だった。

It continue the next time.

 


ようやくここまで来ました…予想を遙に越えて長引きましたね^^;
スタートから終わるまで、三話もかかったエッチは初めてですねぇ(笑)
かなり気を使って書いているこのシリーズですが、どうでしょうか?
今後もGYIさんと二人三脚で頑張っていきますので(笑)
応援・感想をよろしくお願いしますね^^

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