桃色吐息
桃色吐息 「恋ヶ窪。放課後ちょっといいかな?」 昼休み、さつき達と談笑していた桃子に、彼女の担任の前田が声をかけた。 「あ……はい……」 「それじゃ、頼むよ」 そう告げて立ち去る前田の後姿を、桃子の瞳が寂しげに見つめている。 そんな桃子の横顔を眺めながら、さつきは奇妙な不安に襲われていた。 「ねぇ……桃子ちゃん。先生に何か頼まれてるの?」 「え、ええ…」 返答に窮した様子の桃子に、さつきの不安は更に確かな物へと変わっていく。 「ですから、今日は一緒に帰れそうにありませんわ…ごめんなさい」 「ううん、それは別に……でも」 「あ、そろそろ教室に戻りませんと…」 更に問いかけようとしたさつきの言葉を、桃子が制して立ちあがった。明かに話題を避けているようにも見える。 しかし、言いたくない事を無理に訊ねる訳にもいかず、さつきはそのまま桃子の姿を見送るしかなかった。 「…恋ヶ窪です」 控えめなノックの後に、扉越しに名前を告げる。 桃子が立つ体育倉庫の扉の向こう側からは、前田の抑揚の無い声が返ってきた。 「…入りなさい」 第二体育倉庫。運動会等で使われる道具が片付けられている場所で、学校の敷地でも端のほうにあり、普段は使われる事も無ければ、人が近づく事も無い。 体育倉庫の重い扉を開けると、薄暗い中に跳び箱に腰掛ける前田の姿があった。 前田は桃子の姿を確認すると立ち上がり、桃子へと歩み寄ってその身体を抱き締めた。 「…先生……」 桃子の言葉を遮るかのように、前田は桃子の頬を両手で抱えると、躊躇う事なく唇を重ねる。 軽く唇が触れ合い、続いて前田の舌が桃子の口内へと挿し込まれる。 「ん……」 桃子もそれに応えて舌を差し出し、桃子の口内で二人の舌が絡み合う。 前田は頬を抱えていた手を背中へと廻し、ゆっくりと撫でながら降ろしていく。 降ろされた両手は桃子のスカートへと達し、生地の上から可愛らしいお尻を揉みほぐし始めた。 「んんっ……んっ……」 鼻腔から漏れる桃子の吐息が、次第に甘い香りを含んでいく。 前田は唾液の糸を引かせながら唇を離して桃子の唇と舌を解放し、微かに頬を上気させた桃子の表情を見つめた。 「可愛いよ桃子……今日もたくさん可愛がってあげるからね」 そう言いながらも、両手は桃子のお尻を揉みほぐし続けている。 「……………はい」 恥かしそうに応えながら俯く桃子の表情に、微かに翳りが見えた事を前田は知らない。 埃を掃ったマットレスの上に腰を下ろし、膝の上に桃子を抱きかかえる。 背後から抱き締めるようにしながら、前田はゆっくりと制服の上から桃子の胸を揉みほぐす。 幼いながらも、同級生達と比べれば遥かに成長した桃子の乳房。 その感触を生地越しに楽しみながら、前田は滑らかは桃子の脚へも手を伸ばす。 脹脛から膝、そして太股へと滑るように掌で撫で、そのままスカートの中へと潜り込ませる。 「あ………」 一瞬、桃子の身体が強張るが、すぐにその力は抜け、自然に背後の前田に身体を預ける。 スカートの中へと潜り込んだ前田の指先は、ショーツの薄い生地越しに幼さの残る秘所を撫で上げる。 乳房を揉みほぐしていた手は、その感触に飽き足らず制服の中へと潜り込み、ブラを押し上げて直に滑らかで張りの有る乳房へと触れる。 そして、先程より少し強めに揉みほぐしながら、固くなり始めた胸の突起を指先で摘み上げる。 「ひゃぅっ……はぁっ……!」 思わず桃子の愛らしい唇から甘い叫びが漏れ出した。 「ふふ…相変わらず桃子は可愛い声で鳴く……ここはどうかな…」 胸の突起を弄びながら、ショーツの上から秘所を擦っていた指先で、クリトリスのある辺りを刺激する。 桃子は甘美な刺激に襲われて、前田の身体に更に体重を預けながら、鼻にかかった甘い吐息を漏らした。 「あふぅっ…!、……んんっ……あぁっ!!」 頬は完全に上気し、体育倉庫の壁を見つめる瞳は熱く潤んでいる。 前田は顔の前で揺れる桃子の髪の香りを嗅ぎながら、更に指先の動きを激しくさせていった。 「………あっ…んん……ふぁぁぁっ……!」 股間へと伸ばした指先は既にショーツの中へと潜り込んでおり、溢れ出した蜜を塗りつけるようにして、可憐な肉の芽を弄ぶ。薄っすらと茂り始めた淡い翳りが、前田の手に心地よい感触を伝えた。 今日までに繰り返されてきた行為によって、桃子の感度は同世代の少女と比べて格段に敏感になっている。 乳房を掌で包み込むようにして揉まれ、突起を優しく転がされる。それだけで桃子は痺れるような快感が全身に広がるのを感じていた。 クリトリスも前田の愛撫によって包皮から顔を覗かせ、膣内からは止めど無く蜜が溢れ出す。 桃子の反応に満足げな笑みを浮かべながら、頃合を見て指先を秘唇の間へと沈めていった。 「ふぁぁんっ…!!」 襞の間をゆっくりとなぞるように指先を動かしてやると、桃子は耐えかねて甘い叫び声を上げる。 そして瞬く間に溢れる蜜の量が増大した。 「ここがそんなに気持ち良いのかい?」 耳元でそう囁きかける前田に、桃子はポニーテールの髪を揺らしながら小さく頷き返す。 指先で膣内をゆっくりと掻き回し、前田は耳元から首筋へと舌先を這わせる。 ほんのりと朱に染まった肌の上を、唾液が濡れた跡を作り出していった。 そして前田は緩やかに指先で抽送を始める。 「あっ…あぁっ…んぅっ……ふぁっ……!」 激しい快感に襲われているのだろう。前田の指の動きに合わせて、桃子の身体と髪が大きく揺れ動く。 前田のズボンの上に置かれていた手も、その布地を強く握り締めていた。 「そろそろ…欲しいんじゃないのかい?」 荒い吐息を漏らし続ける桃子に、前田が背後から囁きかける。それは二人の間では「ある合図」になっていた。 行為を次の段階へと移す為の合図。 「…………はい…………」 消え入りそうな、恥じらいを含んだ声。 前田は両手から桃子を解放すると、膝の上で桃子の身体を回転させて向き合いになる。 すると桃子の方から前田の背中に手を廻し、積極的に唇を重ねていった。 舌を絡ませ合う長い口づけ。 二つの唇が離れ、前田の唇が小さな声で言葉を紡いだ。 「…四つん這いになりなさい」 桃子をマットの上に手をつかせて四つん這いにさせると、膝丈のスカートを腰まで捲り上げた。 そして秘唇が透ける程に愛液が染み出したショーツを膝まで降ろし、綻び始めた秘唇を確認する。 「…先生…………恥かしい……」 濡れそぼった秘所を前田の眼前に晒し、桃子は羞恥にその身を震わせた。 「恥かしがる必要なんてないんだよ。愛し合う二人には当然の事なんだからね…」 そう言いながら、前田は桃子の秘所へ自分の男性器の先端を近づけた。 ゆっくりと前田の腰が進むと、微かな水音と粘膜の擦れる音が響いていく。 「あ……あぁっ……んくぅ……!」 幼さの残る桃子の秘所は、限界まで広がって健気にも前田の剛直を受け入れていく。 桃子の腰を抱えて根元まで挿入した前田は、そのままの態勢で熱く潤んだ膣内の感触を確かめる。 そしておもむろに腰を前後に動かし始めた。 「あっ…あっ…あんっ……ふぁっ…んっ…あっ…はぁんっ……!」 抽送に合わせて前後に揺れる桃子の身体と髪。 前田は激しい締め付けから来る快感に耐えながら、繰り返し桃子を激しく貫いた。 熱く充血した怒張が、桃子の濡れた膣壁を激しく擦り上げる。 「どうだい桃子…感じてるかい…」 「あっ、はぅっ!……はいっ……感じて…感じてますっ…あぁぁぁっ!!」 崩れ落ちそうになる桃子の腰を強く抱え、前田は全身を打ち付けるようにして男性器を打ち込む。 子宮口へと届く程に深く挿入し、今度はゆっくりと根元まで引き抜く。 そしてそのまま、先端のみを入れた状態で動きを止めた。 切な気な表情で桃子が四つん這いのまま前田へと振りかえった。 「せ……先生………」 「……」 前田は何も言わず、ただ黙って桃子を見つめ返している。その表情はいやらしく歪んでいた。 沈黙の時が二人だけの空間を流れていく。 「先生…お願いです………切なくて…私…」 今にも泣き出しそうな声で、焦れた桃子が懇願した。 「どうして欲しいんだい?」 「………突いて欲しいです……思いきり…壊れてしまうぐらいに…突いて下さい…」 それを待っていたとばかりに、前田は再び荒々しい抽送を再開させた。 いきなり勢い良く突かれ、桃子の上半身がマットの上に崩れ落ちる。 「あぁっ!!、あっ、あっ、あっ、あっ、凄いっ…!、壊れちゃうっ!!」 マットを強く握り締め、激しい抽送に揺れる身体を必死に支える桃子。 そして絶え間無く全身を駆け抜けて行く快感に震えながら、身体の奥で急速に膨れ上がっていく絶頂感を感じていた。 その瞬間が近いのは前田も同じだった。激しく締め付けてくる桃子の膣内を擦り上げながら、必死に射精感を堪えている。 「桃子っ……桃子っ…!」 「先生っ……私…もう…もうっ……イっちゃいますぅっ…!!」 急激に収縮して、桃子の膣内が前田の男性器を一層激しく締め付ける。 流石に前田もそれを堪える事はできなかった。勢い良く桃子を貫き、そのまま膣内へと大量の精を放った。 勢い良く放たれる精液を受け止めながら、桃子も一気に昇りつめていった。 「はぅっ…!!、イクっ!、イっちゃうっ!!、はぁぁぁぁぁぁっ!!!」 桃子の身体が数回痙攣するように跳ね、激しく叫びながら絶頂へと達した。 後始末を終え、まだ濡れた感触のショーツを履き直す桃子。 「万が一誰かに見られるといけない。桃子はもう少し後でここから出るんだよ」 前田はそう告げると、振り向きもせずに体育倉庫の扉から出て行く。 その後姿を眺めていた桃子は、前田の姿が消え去ると力無くマットの上に腰を下ろした。 俯き、自分の手の先を見つめていた桃子の瞳から一粒、一粒と雫が零れ落ちていく。 (こんな関係を続けていては……駄目ですわね……) 人気の無い体育倉庫に、少女のすすり泣く声が小さく響き続けた。 |