FF10二次創作「闇夜」 

 

「闇夜」

 陽が落ち、昼間の暑さを冷ますかのように、湖を渡る涼しげな風が優しく吹き抜ける。
 普段なら度の疲れですぐにでも眠れるはずなのに、なぜかティーダは寝付けずにいた。
 これからの旅への不安なのか、それとも別の理由なのか、ティーダは横になったまま考えてみる。
 しかし、結局は何も思い浮かばず、再び眠りにつこうと目を閉じる。
(…………………)
 だが眠る事はできず、再び考えを巡らせる。
 それを何度繰り返しただろうか。
 ティーダは眠る事を諦め、隣で寝ているワッカを起こさないように気をつけながら、夜の空気を吸いに外へ出た。

「すぅ…………はぁ………」

 ひとつ大きく息をすると、冷たい夜の空気が肺へと流れ込んでくる。
 ティーダは焚火の燃え跡の傍らへと腰を降ろすと、燃え残った薪に火を点した。
 微かに燻っていた薪は瞬く間に燃え上がり、ティーダの姿を闇夜に照らし出す。
 その時になってようやく、ティーダは自分以外にも夜の空気を吸いに出てきた人物が居る事を知った。

「………ルールー?」
「……眠れないの?」

 ティーダが目を凝らしてルールーの姿を確認すると、同時にルールーもティーダへと静かに声をかけた。
 ルールーの問い掛けに頷き返すと、ティーダは炎の傍へと手招きした。
 燃え盛る炎に照らされ、ルールーの横顔と胸元が赤く染まる。
 そんな光景にティーダは、昼間とは違う色気を感じて、思わず目を反らしてしまった。
 ルールーもティーダの傍らに座ったきり、全く口を開こうとせず、二人の間に沈黙が流れる。

「……ねぇ…ティーダ…」
「……ん?」

 長く続くかと思われた沈黙は、不意にルールーの声によって破られ、ティーダは少しだけ安堵の溜息を漏らす。
 ティーダは先程から、この沈黙に耐えかねていたのだ。

「ティーダは……女の子とは経験あるのかしら?」
「え……な……何をっ……!」

 予想を超えた質問に、思わずティーダは立ち上がって声にならない叫びを上げていた。
 一方のルールーは涼しげな表情で、口元には笑みすら浮かべている。
 自分がからかわれたのだと思ったティーダは、顔を真っ赤にして勢い良く座り直した。

「そ…そんなの関係ないっしょ…」
「関係あるわよ。経験の無い下手な男の子に、大事なユウナは任せられないもの。ユウナとしたいんでしょ?」
「う………」

 心に秘めていたユウナへの劣情を見透かされ、ティーダは言葉に詰まって俯いてしまった。
 そんなティーダの様子が可笑しかったのか、ルールーは口元を押さえて小さな笑いを漏らす。

「……なにが可笑しいんスか……」

 すっかり不機嫌になってしまったティーダは、焚火の中に新しい薪を投げ込みながら、消え入りそうな声で呟いた。
 それがまた可笑しかったのか、ルールーの笑いは止まるどころか大きくなっていく。
 完全に馬鹿にされたような気がして、ティーダは眠りに戻ろうと立ち上がりかけた。
 しかし、その手をルールーが掴んで留める。

「…ごめんね…悪気はないのよ」
「………本当ッスかね……」
「本当に本当。………ねぇ…ティーダ……」

 それまでの口元の笑みが消え、急にルールーが真顔になってティーダを見つめる。
 その視線にたじろぎながらも、かろうじて見つめ返しながら聞き返すティーダ。

「……何?」
「…………教えてあげようか?」
「…………へ?」
「だから……女の子の事よ。お姉さんが優しく教えてあげるわ……ユウナの為にね」

 暫くの間ルールーを見つめたまま、ティーダは完全に固まってしまった。
 ルールーが何を言っているのか、ティーダはすぐには理解できないようだ。
 長い沈黙が二人の間を流れ、少しずつルールーの言葉の意味を理解していくティーダ。

「……マジっスか?」
「嘘なんて言わないわ」
「…………………………………………………お願いするッス」

 正直に言えばユウナに対して申し訳ないという気持ちはあった。
 ひょっとしたら、ルールーは自分を試しているのではないかという思いもあった。
 しかし、ルールーの「ユウナの為に」という言葉にすがり、頭を覆うユウナの姿を振り払って、ティーダは顔を赤く染めながら頭を下げた。
 ルールーの手がティーダの肩へと伸びる。

「…向こうへ行きましょう」

 ティーダはルールーに誘われるままに、野営地を離れて岸辺へと向かった。


 岸辺へと辿り着くと、焦って手を伸ばそうとするティーダを抑え、ルールーは装飾品を一つずつ外していく。
 そして髪を解いて背中へと流し、裾の長い衣を降ろしていった。
 微かな明かりの下で見るその光景に、思わずティーダは喉を鳴らす。
 白く美しい肌、ユウナやリュックと比べて遥かに豊かな胸の膨らみ、細くしなやかな腰の線。
 暫しの間、ティーダはその美しさに見とれていた。

「どうしたの?…貴方も脱ぎなさい」
「あ……うん」

 ルールーに促され、慌ててティーダも服を脱ぎ捨てていく。
 瞬く間に全てを脱ぎ捨て、それを見ていたルールーへと向きなおる。
 そして深夜の湖畔に、裸で向かい合う二人の男女。

「…よ……よろしくお願いするッス…」

 改めて頭を深く下げてしまうティーダだった。
 その光景を微笑ましく見つめながら、ゆっくりと近づいていくルールー。
 そして緊張した面持ちで立ち尽くすティーダの頬へと手を伸ばし、鮮やかな紅を引いた唇を重ねていった。

「フフ……そんなに緊張しないの」

 唇を重ねている最中も、唇を離してからも直立不動のままのティーダに、優しく微笑みながら頬を撫でる。
 だが、目の前に近づく事によってルールーの豊かな乳房が胸板に触れ、ティーダの緊張は更に高まってしまった。
 その様子に、さすがにルールーも小首を傾げて苦笑いを浮かてしまう。
 だが、不意にその苦笑が艶やかな笑みへと変わる。

「……ここだけは元気なのね」

 胸板で感じるルールーの乳房の感触に、ティーダの股間の物は激しく起立していたのだ。
 手を伸ばしてそれを握り締めると、軽く擦り上げながらティーダへと身体を預けるルールー。

「ル、ルールー……」
「そうね……初めてだし、抜いておいた方がいいかしら」
「な、何を?」

 そのままティーダの足元に膝をつくと、大きくそそり立った物を豊かな乳房を寄せて挟み込む。
 突然の事に戸惑ってうろたえるティーダに対して、ルールーはどこか楽しげな様子を見せていた。
 そして乳房でティーダのペニスを擦りながら、その先端に舌を這わせていった。

「…そ…そんな事………うっ…」
「どう?、気持ちイイでしょう…」

 ティーダにとっては全てが初めての経験なのだが、この行為はあまりに衝撃が大きすぎた。
 確かにルールーの胸の感触は気持ち良かったのだが、戸惑いと緊張から達するまでには至らない。
 暫くの間続けていたルールーだったが、ティーダの反応を見て胸での愛撫を止めた。

「ふぅ……私の胸じゃ駄目って事かしら?」

 けして機嫌を損なった訳では無いのだが、言葉には不満そうな音色を込めるルールー。
 その態度にティーダは慌て、顔色を変えてルールーに詫びる。

「そ、そんな事ないっスよ!、その……あの……」
「…まあいいわ……そこに座って」
「あ……うん」

 乾いた砂の上にティーダを座らせると、ルールーはその前にある冷たい岩に腰を降ろす。
 そしてゆっくりと足を開いていくと、丁度ティーダの目の前に女性器が現れた。
 明かりも無く、月も出ていない為にはっきりとは見えず、ティーダは思わず近づいていく。

「よーく見て……これが女よ」
「……これが…」

 ティーダの生唾を飲み込む音が、予想外に大きくてルールーは苦笑いを浮かべる。
 そして自らの下腹部へと手を伸ばし、凝視し続けているティーダに向けて解説を始めた。

「見える?、この小さな突起…ここがクリトリスよ……とても敏感なの」

 髪と同じ漆黒の恥毛を掻き分け、まだ包皮に包まれたままの突起を見せながら説明する。
 始めて見る生々しい女性器に、ティーダは黙ってルールーの言葉に頷き続けた。

「興奮してくると、固くなって顔を出してくるわ……ほら、こんなふうに……ん…」

 細い指先で包皮を剥いて突起を露にさせると、その刺激にルールーの唇から小さな声が漏れる。
 だがティーダはそんな事には気付かずに、目の前の真珠のような突起に見入っていた。
 そんなティーダの興奮が伝わってくるのか、ルールーの呼吸は微かに荒くなっている。
 鼓動は速度を増し、体温も上昇して、真っ白な肌が微かに桜色に染まっているのが、薄明かりの中でも見て取れた。

「そしてこっち…」

 言いながらルールーは秘唇へと指を伸ばし、左右に割り開いてその内部をティーダの眼前に晒す。
 薄い秘肉と桜色の襞、そして隠れていた小さな秘腔が露になった。

「ここに…男性を受け入れるのよ……こっちは…言わなくても解るわね?」

 膣口と尿道口を指し示しながら、指先は襞の間をなぞっていく。
 見られる事で興奮しているのか、膣口からは微かに潤いが見え始めていた。

「ね……触ってもいいわよ」
「………うっス」

 喉を鳴らして見つめ続けていたティーダは、ようやく許しを貰って喜色を浮かべた。
 そして恐る恐る指先を伸ばし、まずはクリトリスへと触れる。

「んんっ………」

 その瞬間、思わず漏らしたルールーの声に、ティーダは慌てて指を戻す。
 そして不安げにルールーの顔を見上げ、その表情に安堵した。
 再び指を伸ばし、力を入れ過ぎないように気をつけながら、クリトリスを弄んでいった。

「とても敏感で傷つきやすいから……優しく…優しく扱うの…」
「……こう…かな」
「んっ……そう…イイわよ……もっと…摘んだり、押したりしてみて…」

 ルールーの手ほどきを受けながら、ティーダは熱心にクリトリスを刺激していく。
 クリトリスを刺激する度に、秘唇の間からは雫となった愛液が零れ、それに嬉しくなってティーダは更に夢中になっていった。
 ルールーも敏感な突起を集中的に刺激され、自ら乳房に手を伸ばして揉みながら、快感に酔うかのように喘ぎを漏らす。
 次第にティーダに対する指示の言葉も少なくなり、いつしか二人は無言になっていた。

「……ねぇ、ルールー……こっちも…いいかな?」

 無言で突起を弄んでいたティーダが、不意にルールーの表情を覗いながら言う。
 ルールーはその言葉だけでティーダが何を言いたいのかを悟ると、優しい笑みを浮かべながら小さく頷く。
 ティーダの視線は突起の下で蜜を溢れさせている、桜色の襞へと注がれた。

「…そこも…優しくね…」

 ルールーに言われるまでもなく、ティーダは傷つけないように注意しながら、そっと秘唇を左右に押し開く。
 開かれた秘唇の間からは、扇情的に濡れて光る襞と、蜜を滴らせながら小さく蠢く膣口が露になった。
 ティーダはひとつ息を飲むと、吸い寄せられるように膣口へと指を伸ばしていった。

「……ん……あんっ……」

 柔らかな感触の膣口はティーダの指先を易々と飲み込み、その内側の襞は蠢くように纏わりついて、ティーダの指を更に奥へと誘う。
 ルールーは快感に眉を寄せて表情を歪め、自ら乳房を揉む手の動きを激しくさせていった。

(すげぇ…暖かい……)

 指先に感じる膣内の感触。
 淫らに蠢きながら指先を締め付けるその器官に、ティーダは夢中になって指先を動かした。
 ただ弄ぶだけではなく、持ち前の勘の良さでルールーの反応を覗いながら最も効果的な部分を探し、指先で巧みに刺激していく。
 ティーダの指先の動きは瞬く間に上達し、ルールーを一気に高まらせていった。

「あんっ……あふぅ……んんっ……んぁっ!、…イイ……感じるっ……!」
「……ルールー…俺……」

 艶やかな喘ぎで耳からも刺激され、ティーダはもう限界へと達していた。
 膣内から指先を抜き取ると、訴えるような眼差しでルールーを見つめるティーダ。
 上気した頬でその視線を受け止めながらルールーは頷き返し、ティーダを手招きした。

「…いいわよ」

 その股間にある物は腹へと届きそうなくらいに、大きく反り返っていた。
 恍惚とした表情でうっとりとそれを見つめていたルールーの喉が鳴り、その瞳は期待で輝いている。
 ルールーは着ていた物を地面に広げると、そこへと身を横たえてティーダを待った。
 ティーダは慌しくルールーの脚の間へと身体を割り込ませ、そそり立った物を一気に挿入しようとした。
 しかし、溢れ出した蜜で滑り、なかなか上手く挿入する事ができない。

「…落ち着いて……上から押さえながら…ゆっくりと……そう……そうよっ……」

 焦り始めたティーダに、ルールーは手を伸ばしてティーダの物を導く。
 そしてティーダの物の先端が秘唇を押し開き、熱く潤んだ膣内へと沈み込んでいった。

「は…入った……」
「…そうよ……膣内で貴方のを感じるわ…」
「ルールーの中……熱くて…柔らかくて…そんで…そんで……凄いッス…」
「……ありがとう……さあ…動いて…私をいっぱい感じさせて…」

 甘えるような声音で囁くルールーにティーダは力強く頷き返し、両手でルールーの太股を抱え、初めから激しい抽送を開始した。
 抜けるギリギリまで腰を引き、先端が子宮に当たる程に深く貫く。
 単調ではあったが、力強く深い抽送を繰り返し、ティーダはルールーの身体を貪った。
 ルールーもその若々しさの溢れる抽送に身を任せ、大きな乳房を激しく揺らしながら、甘い喘ぎを漏らし続ける。
 ティーダの荒い呼吸とルールーの喘ぎが、真っ暗な夜空へと吸い込まれていった。

「あ、あんっ…イイわっ…ティーダ!、…奥まで…奥まで届いてるっ……んんっ!」
「ル、ルールーっ!」

 初めての快感にティーダは夢中になって腰を動かすあまり、瞬く間に達しそうになっていた。
 腰が熱くなるような込み上げる射精感に、ティーダは腰の速度を緩める事ができない。
 その様子を見て、ルールーは両足をティーダの腰へと廻すように絡ませ、その動きを押さえつけた。

「落ち着いてティーダ…そんなに激しくしたら、ユウナだったら壊れちゃうわよ…」
「だ、だけどオレ…ルールーの膣内が気持ち良すぎて…」
「……仕方ないわね」

 ルールーはそのまま上半身を起こし、ティーダの首に両手を廻して唇を重ねる。
 そしてティーダの上半身を押すようにしてその場へと寝かせ、その上へと跨るように乗る。

「私が上になるわ…」
「……う…うん」

 固くそそり立ったままのティーダの物に手を添えると、ルールーはゆっくりと腰を降ろし、その剛直を濡れた秘唇へと飲み込んでいった。
 ゆっくりと自分の分身が暖かく湿った感触に包まれていくのを、その淫らな光景を見つめながら感じているティーダ。
 赤く充血した秘唇の奥へと完全に飲み込み終えると、ルールーは覆い被さるようにしてティーダに唇を重ねた。

「…なるべく我慢するのよ」

 ルールーの言葉にティーダが無言で頷き返すと、ルールーは両手を支えにゆっくりと腰を持ち上げていった。
 そして再び緩やかに腰を落とし、熱く潤んだ膣壁で意識的にティーダの物を締め付ける。
 達しそうになっていたティーダを抑えるように、緩やかな腰の動きを続けながら、ルールーは長い黒髪をかき上げた。

「ユウナとする時は、勢いに任せたりしてはダメよ…」
「……う、うッス…」

 素直に頷くティーダに微笑みながら、ルールーは本格的に腰をくねらせ始めた。
 ティーダが達しない程度にまで激しい快感を与えては、またそれを冷ますかのように動きを緩やかにする。
 そんな焦れるようなもどかしい快感に身を任せながら、ティーダは目の前で揺れる豊かな乳房へと両手を伸ばした。
 指の間から肉がはみ出す程の乳房を揉みほぐしつつ、その先端の突起を指先で摘み上げる。

「んっ……イイわ……上手よ……はぁっ……」

 教え子の動きに満足そうな表情を浮かべ、ルールーは巧みに腰を動かし続けた。
 そしてその動きはルールー自身をも高め、緩やかな動きの割合が減り、激しくティーダのものを擦り上げるようになる。
 いつしか口から漏れるのも喘ぎだけとなり、ルールーはティーダの身体の上で乱れていった。

「あっ、んんっ……はぁ……あんっ……イイ……感じるっ……!」
「…ルールー…オレ……もう我慢できないかも…」
「私も…そろそろイキそう……あんっ……一緒に……ね?」

 艶やかな唇から舌先を覗かせ、そのままティーダへと唇を押し付けるルールー。
 口腔で激しく舌を絡ませ合いながら、ルールーは腰の動きを加速させていった。
 激しく出入りするティーダのものに、溢れ出した愛液が二人の結合部で白く泡立つ。

「あんっ、あんっ、んぁっ……イイわ…イキそうよ……ティーダ……きてっ!」
「うぅ………ルールーっ……!!」

 ルールーの激しい腰の動きに合わせ、自らも下から腰を動かして突き上げるティーダ。
 荒いと息と甘い喘ぎ、そして淫らな水音が闇夜へと飲み込まれていく。
 そしてティーダはルールーの腰を抱えて深く突き立てると、その膣内へと激しく射精していた。
 打ち付けるように激しく流れ込む精を受け止めながら、ルールーもまた仰け反るようにして達する。

「ふぁぁっ……イクっ…イクぅっ……!!」

 注ぎこまれた大量の精は、ルールーの膣内では受け止めきれずに結合部から溢れ出していた。


 疲れ切った身体をティーダの身体の上へと投げ出し、荒い吐息を漏らすルールー。
 初めての快感の余韻を味わいながら、ティーダはその黒髪へと手を伸ばした。

「…ありがとう…ルールー…」
「いいのよ………ユウナの為だもの…」

 そこ言葉がどこまで本気なのか、ティーダは図りかねていた。
 だが、続いたルールーの言葉で全てを悟る。

「……こらからも…時々…教えてあげるわ」

 そう言って微笑みながら唇を重ねてくるルールーに、まだ膣内に収まったままのものが固さを取り戻していく。

「……それって、今からでもいいッスか?」

END